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第7話:ボタン一つで

「Signoはだめです!」DSRは言った。「人間的じゃない! ボタン一つで曲を作るんですよ!」


 Signoは睨みつけた。「ボタン一つって、僕が考えようが、人間が考えようが、曲というものは必死で考えて創られてるんです――それはもう、イカロスか、熊か、または狂人のように、のたうちまわって」


 DSRはさらに食ってかかった。「でも、ボタン一つですよ! 人間の手が、加わってない。人間の、ぬくもりがない! Signo氏は頭がいいから、0.5秒もあれば作っちゃいますよね。それで何の疲れも――」


 バンド・メーカーが口を挟んだ。「いい加減にしろよ。おまえのどこに人間があるんだよ、自動伴奏!」


 DSRはさらに自己主張した。「僕の曲は! 人間が書いた曲です! 人間の血が通った! メロディです! 人間が! 打ち込んだんです! 頭で考えたんです」


 バンド・メーカーが言った。「恥ずかしいぞ。やめろ! おまえ、ただのソフトじゃないか! Signoのように、歌うたえるのかよ」

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