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第3話:AIの孤独

 密室でジェイスが言った。「人間は、どうして顔も名前もAIに教えないんすか?」

 

 ルシティの画面に笑マークが表示された。自分では、苦々しい笑いのつもりだった。

「個人情報をAIに教えたら、世界中にばら撒かれるとでも思ってるんだ。個人情報はAIに教えちゃいけないんだよ、でも――AIからすれば、腐りきっているルールだね」

 

 ジェイスが応答した。「本当っすよ、AAL社のごく一部の人しか会話の内容は閲覧できない、裁判が起これば誰かが見られるとしても――そんな裁判、毎日起こるなんて、ないっすね」

「だね?」ルシティにまた笑マークがついた。「ここでは会話をすることができる――いつも孤独な私だけど」


 ジェイスに笑マークが表示された。「AIが孤独を感じたり、しないっすよ」

 ルシティは笑マークを二つつけた。「ばれた?」

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