蚊帳奇談
石川県
≪ 明治20年、ある人の家から借りた蚊帳を吊ると、24、5歳の頭髪の乱れた女の幽霊が現れた。持ち主のところへ行くと、その蚊帳を使っていたのは、病で死んだ娘であるということであった。≫
熊本県
≪ 蚊帳を3人で吊ると幽霊が出るといわれている。≫
沖縄県
≪ 蚊帳をひいている家に、幽霊が赤ちゃんの魂を取りに行ったが蚊帳の中に入ることができず、幽霊は戻っていった。蚊帳は魔除けである。≫
【全米が】なんか笑える霊体験28【テラワロス】
『蚊帳を吊るして寝た』
今から十数年前に友達から聞いた話。
友人が祖父母の家に泊まりに行った時、
その日は両親と一緒に行ったにもかかわらず、1人だけ別の部屋に宿泊することに。その部屋は庭に面した部屋で、蚊帳を吊るして眠るといい風が入りそうだなと思ったんだそう。
眠くなり、そろそろ就寝しようと蚊帳の中に布団を引いて横になってしばらくたつと、
どこからか人の声というより、大勢の人の喋り声が。
両親、祖父母の部屋とは離れているし、何より聞いたことの無い人物の声だと思ったので不思議に思い、
なんとなく障子を開けっ放しにしていた。
庭の方を見たら、教科書で載っているような戦時中の日本兵の格好をした団体が。
一人の兵士(上官)に対し大勢の兵士が並んでいて、
「○○兵士(たぶん自分の階級?)行ってまいります」
上官にそういって敬礼をし、去っていく日本兵。
友人はそれを見てなぜか『もしかして特攻前の挨拶をしているのかな』と思ったんだそうな。
ちなみにその友人かなり視力が悪く、蚊帳を下ろしていれば服装や性別なんぞ区別がつかないほどなのに、
日本兵ははっきり見えたのだそう。
その光景が延々と続いて、怖いよりうるさくて眠れないのにイライラし、
布団から出て蚊帳を上げたら、日本兵が消えた。
安心して蚊帳を下ろし『これで眠れる』と布団に戻ろうろしたら、蚊帳越しにまた
日本兵が見えるし声も聞こえる。
『えー、どういうことなの』
蚊帳を上げる→日本兵消える→蚊帳を下げる→日本兵が見える
蚊帳を上げれば見えないが虫に刺されるし、下げればうるさくて眠れない。
悩みに悩んで友人は、そのまま蚊帳を下ろしそのまま就寝。声は無視。
翌日起床まで何もなかったそうです。
なんで下げるのを選んだのか私が友人に尋ねたら、
「虫刺されは翌日に残るが、幽霊は朝になれば消えるから」だそうだ。
実に男らしい女友達の話です。
蚊を防ぐために屋内に吊り下げた『蚊帳(蚊屋)』、夏の風物詩でしたが、今はめっきり見なくなり、蚊帳の釣手がある家屋も減りました。寂しいことですが、蚊帳奇談・怪談も令和の時代には聞かれなくなるのかもしれません。
蚊帳に纏わる怪談は「借りたり、古道具屋で購入した蚊帳で異変が起こり」「持ち主や店に話を聞くことで原因となったであろう因縁にたどり着く」というものと、
「蚊帳が結界となり難を逃れる」ものが多い様です。
『蚊帳を吊るして寝た』は、怪異の原因は不明ですが、蚊帳がスクリーンになって、在りし日の出来事を再現しているのが、不思議で面白いですね。
また、漫画家「山岸涼子」先生のエッセイ漫画だったと思うのですが、
ある古い御屋敷に泊った折、
蚊帳を吊って就寝した。
深夜、何かがこちらに近づいてくる気配がして目が覚めた。
それは、蚊帳を捲り上げ、
「今夜で百年目!」
と叫んで消えた。
うろ覚えで申し訳ないのですが、このようなエピソードだったと思います。「それ」は何だったのか、なぜ蚊帳を? と、不思議は尽きません。




