表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
18/26

奇談散歩【75】蜘蛛淵

【 蜘蛛淵:日本昔話大成補遺 34 】

 ある男が釣りをしていると、水蜘蛛が来て足に糸をかける。次々と大きくなるので糸を傍らの木にかける。蜘蛛が木を水の中に引きずり込む。水の中で「賢い」という声がする。


賢淵(かしこぶち):宮城県仙台市 】

 大蜘蛛が岸の岩の上で釣りをしている男の脛に何かをくっつける。男はそれを拭い取って傍の柳の大木につけた。これを何度も繰り返すうちに大木は根こそぎ渕に引き込まれ、淵の底から「賢い」という声がする。


 この民話は、日本各地に広範囲に伝わっていて、「蜘蛛淵」「賢淵(かしこぶち)」「河童淵」など様々な名称で呼ばれています。 代表的なものが、宮城県仙台市に伝わる「賢淵」でしょうか、大木が引き込まれたあとに、淵の底から「賢い」という声が聞こえた、そこから賢淵と呼ばれるようになった、という内容です。

 これらのストーリーのパターンは「蜘蛛が何度も人の足・脛・親指などに糸をくくりつけ」「糸をつけられた人はその糸を別のものにつけかえ」「糸がある太さまで達したところで蜘蛛が糸を一気に淵に引き込む」という部分は共通していますが、登場人物が水辺に近づいた理由には釣り、休憩、柴刈り等と、話によって変化があり、また、蜘蛛が人を引くときに掛け声がある場合には、地域によって違った掛け声のパターンがあるようです。


 また、長野県の『クモニバケタカッパ』という話は、

 昔々、村人が釣りに出かけて、川の傍でうとうとしていると,蜘蛛が男の足の親指に糸を絡み付けている。気が付いた男が、その糸を側にある木に付け変えておくと、その木は根こそぎ川の中に引きずり込まれてしまった。河童が蜘蛛に化けて人を川の中に引っ張り込もうとしたのではないかと言われている。

 と、河童が蜘蛛に化けて人を水中に引き込もうとした、という話も伝わっているようです。


 神域であったり、貴重な水源だったり、あるいは危険な水辺など …

 そのような場所から人払いするために、特に子供に注意喚起するために「淵に河童が出るから行ってはいけない」「化け蜘蛛がいて、淵に引き込まれるから近づくな」という伝承は有効であったのかもしれません。

 ただ、前回の人形峠の大蜘蛛や、それ以外の蜘蛛の民話も ……

 なんか、こう … 蜘蛛が悪者で ( 息子が大蜘蛛に取り憑いて、お母さんが一生懸命に大蜘蛛退治する民話とか、) 見つけたら「親の仇だから56せ」とかひどい言われようでございます。

 アシダカ軍曹とかGを退治してくれて頼もしいし、蜘蛛は益虫なのに可哀そうじゃん、って思うんですが 、

 んで、

『日本妖怪大鑑・水木しげる』によると、≪ 地方によっては縁起が良いとされ、夜に出た蜘蛛を紙に包んで「よくきた」といって、神棚にあげるところもある。そうすると、金が入ったり、喜びごとがあるとされる。我々の知らない世界からの “ 使者 ” と考えられていたのであろう。≫

 と、来訪神の使いのように捉えられている側面も有ったり、

 北米オジブワ族の魔除けのドリームキャッチャーは蜘蛛と蜘蛛の巣を意味して、悪夢を防ぎ良夢をもたらしてくれるというし、


 蜘蛛、ちょっと怖いけど良い子だと思うんで、見かけても優しく接してさしあげて♡ 

 と、思う次第でございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ