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第4話:突然の芸能スキャンダル会見!? 悠翔、夫として最大の試練が迫る!



 


 ――朝。


 教室に入った瞬間、空気が違っていた。

 ざわついてる、明らかに。


 


「おい、ネット見た!? NANA、スキャンダル出たらしいぞ!」


「男と同棲疑惑だって! マジやべぇ、俺たちの七海が……!」


「いや、信じねーし。あの七海がそんなことするわけ……」


 


 クラス中がざわついている。


 ――当然だ。

 今、ネットニュースで流れてる“同棲相手”って……俺のことだから。


 


「……悠翔、大丈夫か?」


 隣で声をかけてくれたのは、佐伯陸。

 そしてその隣で、スマホ片手に冷静な表情の灰原奏。


「この状況、マジで洒落になってねーな。

 お前が狙われるかも知れんぞ?」


 


 さらに後ろの席から、別の友人たちも加わる。


 


「悠翔ー、最近如月の近くにいるとか言われてるけど、違うよな?」

 → 青山蒼士あおやま そうし:お調子者&情報通、バスケ部。


「何かあったらすぐ相談しろよ」

 → 川口蓮かわぐち れん:生徒会役員、頼れる兄貴分。


「週刊誌とかマジでヤバいんでしょ……怖……」

 → 藤咲絵里ふじさき えり:優しいオタク系女子、七海推し。


「真中くん、君……まさか本当に如月さんと……いや、違うよね?」

 → 長谷川真央はせがわ まお:文学少年、ややネガティブ。


「悠翔、まじやばいよ、これ……学校に記者来るんじゃね?」

 → 三好拓海みよし たくみ:ビビり系クラスメイト。


 


 こうして俺の友人グループは、なんだかんだ言いながらも、心配してくれていた。


 



 


 そんな中、教室のドアが開き、七海が入ってくる。


 ……その瞬間、空気が止まった。


 


「……チッ、何見てんの? 邪魔っすわ」


 冷たい視線と、鋭い一言でクラス中を黙らせる。

 その姿は、まさに“氷の女王”。


 


 でも、俺にはわかった。

 彼女の声が、ほんの少しだけ震えていたことに。


 


 



 


 放課後。

 俺は芸能事務所に呼び出された。


 


 事務所の名は《STELLAR PRODUCTIONステラ・プロダクション》。


 七海の所属グループ“Seven☆Days”は、その看板アイドルユニット。

 全9人のメンバーで構成されている。


 


 社長・城之内玲司じょうのうち れいじは、強面の実力者。

 だが、七海たちを本気で守ろうとしている男でもあった。


 


「――如月七海のスキャンダルは、今日中に火消しする。

 だが、お前も協力してもらう」


 


 そう言ったのは、七海の専属マネージャー・風間真理子かざま まりこ

 クールで優秀、七海の“もう一人の母親”的存在。


 


「今日の夜、緊急会見を開く。

 七海は“事実無根”を主張する。君は一切、公には出ないこと。

 君が出たら、七海のキャリアは終わる」


 


 俺は……歯を食いしばって、頷いた。


 


「……わかりました」


 


 守りたい。

 家であんなに甘えてくる、笑ってくれる七海の笑顔を、

 こんなところで壊したくない。


 


 



 


 夜。

 テレビの前で、俺は息を飲んだ。


 


《Seven☆Days・如月七海、突然の会見》


 


 画面の中、七海は完璧な笑顔で、はっきりと言った。


 


「プライベートで支えてくれる友人はいます。

 でも、それ以上の関係はありません。

 私は、アイドルとして、皆さんに夢を与える存在でいたいんです」


 


 完璧だった。

 でも、俺にはわかる。


 本当は泣きたかっただろうに――

 それでもプロとして、前に立つ強さ。


 


 



 


 その夜。

 帰宅した七海は、俺に抱きついて泣いた。


 


「ごめん……悠翔……ほんとは、

 会見のとき、一緒にいてほしかった……」


 


 俺は、彼女をぎゅっと抱きしめた。


 


「大丈夫。俺が、全部守るから」


 


 家では、ただの少女。

 学校では、氷の女王。

 ステージでは、国民的アイドル。


 


 彼女の全部を、俺は知っている。

 だから、全部、守りたい。


 


 




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