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第2話:冷戦モード全開!? クラスでの冷酷対応、でも家では「添い寝していい?」の甘々攻撃



 


朝から胃が痛い。

登校しただけで、クラスの空気が氷点下。

俺は一人、席に座っているだけなのに、周囲の視線が痛い痛い。


 


「真中、マジで勘違いしてんじゃね?」

「昨日、如月に話しかけただけで満足したんだろ」

「いや、そもそも会話成立してねーし。『誰?』『キモ』で完封負け」


 


……はい、その通りです。

でも俺、昨晩その“キモ”って言った人に、抱きつかれて寝たんですけど。

……言えるわけがない。


 


七海はというと、今日も完璧な一軍ギャルモード。


長い脚を組んでスマホを弄り、

近づいた男子には「邪魔、どっか行って」と一蹴。

女子たちとも適度な距離感を保ちつつ、女王として君臨していた。


その美しさ、まさに国民的アイドル――

俺の奥さん、如月七海。


 


でも、今は“他人”。


 


俺は心の中で叫んだ。

――切り替え早すぎるだろ!


 



 


昼休みも、放課後も、俺たちは他人のままだった。

俺は誰にも気づかれず帰宅し、静かにドアを開ける。


 


「悠翔、おかえり~♡」


 


そして、家に帰った瞬間これだよ。


今朝あんなに冷たかった七海が、

部屋着に着替えて、すり寄ってくる。


 


「ねえ、今日も一緒にお昼寝しよ?」

「私、悠翔の隣じゃないと寝れないんだ~♡」


 


パーカーの袖から覗く細い腕が、ぎゅっと俺に巻きついてくる。

甘い声と柔らかい体温に包まれて、俺の心拍数は急上昇。


 


「い、いや……宿題とか……」


「宿題あとでいいでしょ? 今は、私を優先して」


 


どうしろってんだよ、このギャップ。


 



 


夕食後。

ソファで横になっていた俺に、七海が小さな声で囁く。


 


「悠翔、今日は……一緒に寝よ? ちゃんと、ぎゅーってして」


 


――無理。死ぬ。

心臓が持たない。


 


「な、七海、明日も学校だし、あんまり……」


 


「わかってるよ。でも……

 学校では“冷たい”しかできないから、家では“好き好き”してもいいでしょ?」


 


そう言って、寂しそうに微笑む七海。


ああ、そうか。

彼女も、辛いんだ。


学校で俺に冷たくするのは、彼女自身も傷ついてるんだ。

――それなのに、俺が変に意識して距離を置いたら、彼女はもっと寂しくなる。


 


「……わかった。じゃあ、今日は一緒に寝よ」


 


「やった♡ 悠翔、大好き!」


 


パァっと花が咲いたみたいに笑って、

七海は俺の腕にしがみついてきた。


この笑顔を守りたい、って思った。


 


でも――


 


明日の学校ではまた、

「誰?」「キモ」と言われるんだろうな……。


 


胃が痛い。

でも、幸せだ。


 


この甘々な時間が、

いつか“本当の夫婦”になるまで、俺は――


 


……もうちょっと頑張ってみるか。


 


 




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