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第9話:Seven☆Days、解散危機――芸能界の裏切りと、君と隠し続ける決意




――放課後。

俺は七海から、突然呼び出された。


 


「悠翔、お願い……今日、事務所に一緒に来て」


 


 七海の顔は、今までにないほど真剣だった。

 学校では“氷の女王”、家では“甘えん坊妻”な彼女が、

 “国民的アイドル”としての顔で俺に頼んでくるなんて。


 


 俺は迷わず、頷いた。


 


「わかった。……行こう、一緒に」


 


 



 


 ステラプロ本社――

 重たい空気が支配していた。


 


「Seven☆Days、解散……ですか?」


 


 七海が社長・城之内玲司に問いかける。


 


「ああ。

 美月の引退宣言と、凛花のソロ復帰計画。

 さらに、他のメンバー数人からも契約見直しの申し出が出てる」


 


 事務所内の会議室にいたのは、

 七海、美月、凛花、他のメンバー、マネージャー・風間真理子――

 そして、場違いな俺だけ。


 


「私は、Seven☆Daysをやめない」

 七海がはっきり言った。


「でも……一人じゃ、守れない」


 


 



 


 美月が静かに言葉を重ねる。


 


「私は、七海のライバルだから。

 でも、Seven☆Daysの解散なんて望んでない。

 ……私も、帰る場所が欲しいんだよ」


 


 凛花も、困ったように微笑んだ。


 


「私、悠翔先輩といられれば、どこでもいいけど……

 お姉ちゃんの笑顔、もっと見てたいかな」


 


「……ありがと、凛花」


 


 



 


 メンバーたちも次々と意見を出す。


「私はステージが好きだから、続けたい」

 → 陽菜


「解散したら、推し活できなくなるじゃん」

 → 花音


「私たち、夢途中で終わらせたくないでしょ」

 → 紫音


 


 バラバラになりかけた心が、少しずつ、繋がっていった。


 


 



 


 でも――

 芸能界は甘くない。


 


「それでも、スポンサーが撤退したらどうする」

 社長・城之内が言う。


 


「新曲もライブツアーも白紙、

 メディアもこの“男関係”騒動でスポンサー離れが深刻だ」


 


 ――その“男関係”って、俺のことだよな。


 


 俺が関わったことで、

 七海たちの夢が壊れかけてる。


 


 悔しかった。

 俺なんかが近くにいるだけで、七海が傷つくなんて。


 


 



 


 その夜。

 俺と七海は、静かな部屋で向き合っていた。


 


「悠翔……もう、距離を置く?」


 


 七海の声は震えていた。


 


「でも、私は一緒にいたい。

 たとえ、全部失っても、悠翔だけは――」


 


 俺は、言葉を遮った。


 


「……バカ。

 距離なんて置かねーよ。

 全部守る。お前の夢も、Seven☆Daysも、俺との秘密も」


 


「悠翔……」


 


 七海は、そっと俺に抱きついた。


 


「好き……」


 


 俺も、そっと彼女の髪を撫でた。


 


「俺も」


 


 たとえ結婚は、まだ誰にも言えなくても。

 俺たちの絆は、本物だから。


 


 



 


 翌朝、学校。


 


 美月と凛花は相変わらず、俺に絡んでくる。


 


「悠翔、昨日の夜は、誰と過ごしてたの?」


「先輩、今日は私のマネージャー役してね♡」


 


 七海は、冷たく言い放った。


 


「はぁ?

 こいつ、召使いなんだけど。

 勝手に借りないで?」


 


 ――はい、俺の平穏、今日もありません。


 


 



 


 芸能界では、解散危機を乗り越えるために

 新たなライブツアーとメディア戦略が動き始めていた。


 


 だが、次に待っていたのは――

 もっと大きな、“芸能界の闇”だった。


 


 


――つづく



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