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猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第7章 休日にこんばんは 3
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休日3日目 お泊り会 部隊迎撃編

 M4A1カービンを撃ち壊されたカイロは爆発の勢いに失神した。他の部隊達も隊長の指示がない為、乱入に戸惑うばかりであった。

 一方、その隊長は焦っていた。これだけの優秀な部下たちを危険に晒しても良いものか……。否、やるしかないのだ! と決意をし、部下全員にハンドシグナルを送る。


(カイロがやられた。目標を発見まで発砲を許可する。ていうか、撃ちまくれ!)

(ラジャッ!)


 隊長の指示で部下達が一斉にM4A1カービンをぶっ放す。


 いち早く、気付いたチェフはソファーの後ろに飛び込んだ。さすがのチェフも一斉射撃に対抗するすべがなかった。


『や、やばいわね……。店が穴だらけになるわ……』


 ロングマガジン装備のカービンを乱射している部隊は店内に有るモノ全てを撃ち壊していた。銃声と一緒に瓶ガラスが割れる音が響き、濃い液が床にこぼれ落ちていった。


『まずいわ……店がつぶれる……。とりあえず、反撃をしないと……!』


 キョロキョロとしながら、あまり銃弾が飛んでいないだろう場所を見つけ、そこから顔と銃を出して、撃った。しかし、相手は建物の外側にいる為、チェフの弾丸は入り口のすぐ横に当たってしまった。


 反撃が緩いと感じた隊長はチャンスと思い、全部隊突入させた。

(GO! GO! GO!)

『げっ!? し、しまった……!? さっさとお家に帰りなぁ!』

 そう言いながら、コルト・パイソンを撃って、脅してみるものの、多勢に無勢。チェフはあっさりと囲まれてしまった。


(銃を捨てて、大人しく降伏しろ!)

『ちっ……これじゃ、勝ち目がないわ……』

 チェフはしぶしぶ、コルト・パイソンを置いて、手を挙げた。


『これで満足かしら? 何が目的よ?』

(お前に言う必要はない。おい、まだ武器がないかボディーチェックだ)

『ちょっと!? レディの身体を触り回ろうっての!? 軍隊も変態になったもんねぇ~』

(な、な、何を言うか!? こ、ここ、これは安全チェックだぞ!? 我々に危害を加える様な武器がまだあるかもしれんからな……!)

『あら、やっだぁ。こんな小さな娘にそんな重たいモノが持てると思ってんの? 常識的に考えなさいよ? 常識て・き・に!』

(わ、分からんだろ!? そんな事!? とにかく、大人しくしていろ!)

『キャーヘンタイヨー! セクハラダワー!』

(棒読みで言うな! いいから、大人し……)


 突然、部隊が静まった。いきなりの出来事にチェフも流石に戸惑った……が、その理由わけがすぐに分かった。


 カッ……………………カッ…………………カッ………………カッ……………カッ…………カッ………


 女性靴の足音が隣の通路から近づいている。しかも、足音は1歩歩む毎に大きくなっていくに加え、強烈な程の殺意を感じた。


 カッ……カッ…カッカッカッ! カッ!! カッ!!!


 更に足音は怒りを込めて、歩む様に部隊の方へと近づいてくる。今まで感じた殺意の中で一番強い殺意にチェフは顔を青くした。この場に居てはマズイ……! 殺られてしまう!! チェフの危険信号が青から一気に超えて、赤成らぬあかへと変化した。


『くっ! どけぇっ!!』

(なっ……!?)


 チェフはコルト・パイソンをその場に捨て、更に部隊を押しのけ、隠れられそうな壁へと飛び込んだ。


『んぐっ……!?』


 強く飛び込み過ぎたせいで身体を強くぶつけてしまったが、それよりも酷い事態をチェフは目の当たりにする事となった。


 ガバンッ!(銃声)


(ぐわぁあっ!!)(うぐっ!?)


 突然、銃声が響いた。しかも、2人同時に悲鳴が上がる。1発のみでこれはハンドガンでもライフルでもない……。そうチェフは確信した。


 ダガンッ! ジャキッ! バガンッ! ガシャッ! ガバンッ! カシャンッ! バンッ!(連射)


『間違いない……これは……散弾銃ショットガン! 一体、誰が……』


 部隊の生き残りはソファーやテーブルに隠れて、攻撃のチャンスをうかがっていた。しかし、ショットガンの連射には敵わない様子だった。

 ……と思っていたら、銃声が止んだ。流石にあれだけ撃てば、弾切れになるだろう。そう油断した部隊達は取り押さえようと突撃に向かった。


 しかし、それこそが相手の思惑だった。罠だと知った部隊達……そして、部隊の1人が叫んだ。


(こ、こんな美少女が……銃を……!? ま、まさかっ、スラムファっぐわぁああ!!)


 叫び声を上げた部隊は銃声と共に飛ばされた。しかも、連射は初めより格段に早くなっていた。次々と倒れる部隊の中でチェフは考えた。

 美少女? でも、このカフェで美少女がショットガンを持つなんて、聞いてない……。本来いたのは、うちとフミャと鈴音だけだったはず……。フミャは大きめの銃は持てない……ってなると……1人しか考えられない……か……。 


 頭の整理がついたのか、チェフは部隊の言う美少女の名前を言った。


『ちょっと、鈴音? そこにいるなら返事しなさい? 何となくだけど……あんたって事が分かったわ。ていうか、ここにいる人間で撃てるのは鈴音以外、他にいないわ』


(………)


 少しの沈黙があったが、思ったより早く返事が返ってきた。その声は……


〔あれれ? そこにいらっしゃるのはチェフさんですか? 見てもいないのによく分かりましたね?〕

 ショットガンを乱射していた声の主は紛れも無く、鈴音だった。


『まぁ、そこらへんのやつを黙らせてくれた事は感謝するけども……後で話を聞かせてもらえないかしら?』

〔ん~っ……? 何を聞くのかわかりませんけど、とりあえず、死体を片付けましょうか?〕

『はぁ~……とんでもない日になったわ……』


 その後、2人は部隊の死体を(武器類以外を剥がして)処理した。


 部隊達はスタッフ(ゾンビ)がおいしくいただきました。

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