休日2日目 歌姫ライブカフェ -4
ライブが終わり、電気が付いて、周りが明るくなったが、フミャの様子は全く変わらなかった。
「ふぅううう……!」
元猫なので、当然だが、猫の様な鋭い眼つきでテーブルの下でチェフと鈴音を睨んでいた。
『ふ、フミャ? ほ~ら、ねこじゃらしよ~? ほらほら~』
〔なんで、人間にねこじゃらし使ってるんですか? と言うよりも、何で持ってるんですか?〕
『き、聞くな……! ふか~い訳があるのよ……! ほらほら~』
「ふぅぅぅうううう……!」
威嚇をしながらも、ねこじゃらしをペシペシと叩くフミャだった。チェフはしばらくの間、ねこじゃらしを振って、フミャの気を静めようとしていた。しかし、それは逆効果であった。
さっきよりも激しくベシベシとねこじゃらしを叩く様になり、ついには、ねこじゃらしを捕獲して、頭を引き千切った。
『あっ……千切られた……。まずいわね……。』
〔そうだっ! チェフさん、ちょっと待っててもらえますか?〕
『えっ? どこ行くのよ……!? まさか、持ち堪えろって事!?』
〔そのまさかです。大丈夫ですよ? ちゃんといますから!〕
そう言うと鈴音はダッシュでカウンターのある出入り口に向かっていった。
『鈴音ぇ……。1人にしないでぇ……』
脱兎の如く扉から出て行ったので、止める余裕などはチェフになかった。幸いにもフミャはねこじゃらしの頭とじゃれていた為、難は避ける事は出来た。あとは鈴音が戻るのを信じるだけだった。
『うぅ……早めに戻ってねぇ……』
それから、数分後……
〔チェフさん! お待たせしました!〕
鈴音が出入り口から、器とその中に一緒に瓶を入れて、滑らせて、チェフに渡した。
『っと!? な、何よこれ!? んっ……? 猫用ミルク……?』
〔そうです! 猫化したなら、ミルクで落ち着かせるのが良いと思いまして!〕
『え~っと……? とりあえず、食べたり、飲んだりすれば、落ち着くってやつかしら……? その手で試してみるわ……』
チェフは器に猫用のミルクを注ぎ、フミャの近くにゆっくりと持っていき、フミャの近くに置いて、元いた位置に戻った。
「ふぅうううう……!!」
『ほ、ほら……? フミャ~? ごはんよ~?』
「ふぅうう……!」
警戒をしながら、フミャがジリジリとミルクに近寄り、匂いを嗅ぎだす。その体勢は身体が沿っていて、腰が上がっており、非常にセクシーな体勢だった。
『ふ、フミャ……。今、また改めて、愛でたいと感じたわ……。じゃなくて……! 早くミルク飲んでちょうだいよ……』
「ふぅう……!」
フミャの警戒は緩んできてはいるものの、相変わらず、解く気配はなかった。
ミルクの中には、猫用ミルクがあります。
このミルクは栄養が安定しているので、仔猫でも安心して飲める代物だそうです。
普通のミルクは人間でもお腹を下す様に猫もお腹を下す様なので、とても安心できるミルクです。
なぜ、鈴音が持っていたのか、今のところ、謎である……。




