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猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第六章 休日にこんばんは 2-2
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休日2日目 歌姫ライブカフェ -2

 チェフが1人で盛り上がる中、鈴音が扉を開け、ドリンクを2つ持ってきた。

〔おまたせしました~! チェフさんは、いつものストロベリーラテと相方さんは生ぬるいホットミルクでぇす!〕

『いつもありがとう。あと、生ぬるいって何……?』

〔あれれ~? そちらの相方さんは猫さんでしょう? わたしの目は誤魔化せませんよ~?〕


 鈴音は楽しそうに且つ、自慢げに答えた。それにとりあえず、チェフは反論してみた。


『ほ、ほぉ……? じゃぁ、フミャが猫って証拠がどこにあるのかしら?』

〔簡単ですよ。まず、話し方がまだカタコトですよね? それにチェフさんの後ろで猫の仕草をしていますし、鰹節かつおぶしの匂いがしますもの。動物が人間になったって事ですよね……?〕

『な、なんで……そこまで……。あんたまさか……スパイ……!?』

〔ぷっ……きゃはははっ!! 冗談ですよぉ! 全部、推測で言ってみただけですから~〕

『は、はぁ……? まったく……ビビらせないでよね……。あんたって、いつも勘が鋭くて、恐ろしいわよ……』

〔きゃはっ! わたし、いつもそう言われるんですよ~! それじゃぁ、ライブの準備しますね~!〕

『えぇ、楽しみにしてるわ』

〔はいっ!〕


 元気の良い返事をすると鈴音は会場の裏へと消えていった。すると、フミャがチェフの服の裾を掴んだ。

「チェフ? あの人……ふつうじゃないよ……?」

『ちょっと、フミャ? どうしたのよ急に……? 突然、見抜かれて、怖気づいたかしら?』

「ち、ちがうもぉん……!」


 初めて、フミャが大声で怒鳴った。突然の環境の変化で、再び、恐怖を感じているのだろうとチェフは思おうとしたが、内心はいつも以上に混乱していた。


『ふ、フミャ……? 何かあったの……?』

「あっ……ごめんなさい……。何でもないの……」

『と、とりあえず、ミルク飲みなさい……? 生ぬるいからすぐに冷めちゃうわよ……?』

「ぅん……」


 フミャはゆっくりと生ぬるいホットミルクを飲み始めた。すると、何事も無かったかの様に一息着き、落ち着きを取り戻した。

「ふみゃふぅ……」

『す、鈴音のミルク……。一体、何が入ってるのかしら……。あのフミャを一瞬で落ち着かせたわ……』


 そう呟いた時だった。辺りが急に暗くなり、ライブステージだけが明るく照らされていた。

〔きゃははっ! それは企業秘密ですよ~? で~も~、一言だけ言うなら~……〕

 スピーカーから鈴音の声が響き渡った。そして、その一言に耳をチェフは耳を傾けた。

『そ、それは……?』


〔それはぁ……愛で~す!〕


 あっけない一言にチェフがガクンッとして、テーブルにおでこをぶつけた。

〔チェフさ~ん? 大丈夫ですか~? そんな痛みも忘れちゃう程の~歌姫鈴音のライブショー! はーじめちゃうよー!!〕


 その瞬間、歌姫ライブが幕を開くのだった。


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