表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫にこんばんは  作者: 犬鳴 椛子
第六章 休日にこんばんは 2-2
51/68

休日2日目 歩行死体繁華街 -1

 神様ラントが密かに見送ったその数分後、ハンビーに乗ったチェフとフミャは猛スピードで歩行死体リビングデッド繁華街へ向かっていた。

 あまりのスピードにフミャは外を見る余裕もなく、必至に助手席の椅子にしがみつくだけで精一杯だった。昔、友人を轢いたあの鉄の塊などを思い出す余裕も全くなかったのだった。

 

『ちょっと、フミャ? せっかく、ハンビーに乗ってるのに景色を楽しまなきゃ損よ?』

「ううぅ……。むりぃ……。こわいよぉ……」


 フミャはがっちりと座席にしがみついて、離れる気配はまったくなかった。


『仕方ないわね。繁華街に着くまでは、もう少し我慢してなさいよ?』

「ふみゃぁ……」


 涙目のフミャを乗せて、チェフは全速力で繁華街へ向かった。


(13分後……)


 ハンビーを停め終え、チェフはハンビーのドアを開けて、辺りの安全を確認した。念には念を……。


『さぁ、着いたわよフミャ。もう動く心配ないから、早く降りてきなさい?』

「はぐ……ぐぇ……げほっげほっ……」


 フミャは全速力による圧力に疲れ切って、とても動ける状態ではなかった。表情はアヘ顔で、身体がビクンビクンと震えていた。


『あちゃ~……少し飛ばし過ぎたかしらね……? しばらくはお守りしてあげないといけないわね……』


 そうつぶやくと、後部座席に積んでいた機関銃や拳銃を取出し、点検チェックを始めた。

 各種、マガジンに適応した弾丸を込め、その他の予備のマガジンにも弾丸をセットしていき、フミャが起きるまで時間を潰していた。

 1時間後、ハンビーに搭載していたМ2機関銃の点検チェックをしている時にフミャが意識を取り戻した。


「ふぇ……。あれ……? チェフ……?」


 ハンビーの中をキョロキョロと見回したが、チェフの姿は見当たらなかった。

 すると、上から物音がした。


(ガタンッ)


 それにびっくりして、フミャは丸まり、縮みこんでしまった。


「チェフ……どこ……? こわいよ……。さみしいよ……」


 さっきまでいた友人がいなくなるだけで、ここまで心細くなるとは思ってもいなかったフミャ。

 その時、ドアが開いた。


「ひゃっ……!?」

『あれっ? フミャ? 起きてたの? 起きてたんなら、教えてくれたら良かったのに~』


 チェフはそう言いながらも、内心は喜んでいた。そして、フミャはもっと喜び、チェフに飛びつき、抱き締めた。飛び移る様に飛びついてきたので、チェフはフミャに押し倒された。


『きゃっ!? ちょ、ちょっと!? いきなり、どうしたのよ!?』

「うぅ……だって……チェフいないし……。大きな音したから……」

『あ、あぁ……あれは銃の整備をしていただけだから、心配いらないって。フミャを守る為にしてた事なんだからね』

「わたしの……ため……?」


 チェフはうなづくとニカッと歯を出して、笑った。その顔を見て、フミャは落ち着きの表情を取り戻した。


『さて、あなたが寝てる間に銃の点検は全て済ませておいたわよ! 死体歩行リビングデッド繁華街に行く準備は万全よ!』

「チェフ楽しそう。わたしも楽しみ!」


 意気揚々とはしゃぐ2人。

 しかし、この先の繁華街ではとんでもない事が起こっていたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ