休日 1日目−バスタイム 1
「やだ……。お水嫌い……」
フミャはそう言いながら、テーブルの下に潜り込み、丸まっていた。
フミャは人間の様にお風呂に入る習慣がなく、猫と変わらないので、基本的には水は飲む以外は苦手の様だ。そう例外を除けば、基本的にはである。
『フミャ……。大丈夫よ。何も怖い事はないから、ねっ? おいで?』
フミャは震えながら、首を横に振った。いくら、チェフが信じられても、水だけは絶対に嫌らしい。完全に猫の本質丸出しの状態であった。
『これじゃぁ、手も足も出ないわ……。仕方ない……。彼女を呼ぶしかないわね。Hey!! メイド長!』
その刹那、まるでくノ一の如く、井裏から瞬時にメイド長が降りてきた。
〈お呼びでしょうか? チェフ様?〉
『相変わらず、仕事が早いわね……。まぁ、凄く助かるけど……。とりあえず、フミャをお風呂に入れたいんだけど、この子ったら、水を嫌がってるみたいなのよね……』
〈まぁ猫ですから、当然の反応でしょうね。自ら、入るとも考えにくいですからね〉
そう言うと、メイド長がテーブルの下を覗いた。すると、メイド長はある事に気付いた。
〈あら、まだ冷却シート貼ってたんですか? いい加減、外しても良いと思われるのですが?〉
『だって、可愛いんだも〜ん。もう少し、このままがいいわ〜。んっ……? 冷えピタを貼ったのって、まさか、メイド長?』
〈そうですよ? いきなり、飛び掛かってきましたので、デコピンで迎撃させていただきました。おでこが赤くなってましたので、反省しなさいとお詫びの意味を込めて、貼らせていただきましたが、何か良くない事でもありますか?〉
『そうだったのね……。やっぱり、犯人はメイド長! あんただったのね!』
チェフはドヤ顔で指を差した。
〈なんですか、この展開は?〉




