第21話 彼の入院生活 その2&退院
8月10日。
誠二さんから、今日もメッセージが届いた。
<千歳、言っておきます。今回、なんとか命拾いをしたけど、僕の病気は一生ものです。次は生きているか分からない。寿命が見えてきました。>
<僕は亡くなる前に、絶対に千歳ラブソングを世界に広めます。>
<生きているうちに言っておきます。君は素晴らしい女性です。それは僕が保証します。僕は君に会えて、本当に良かった。>
私は、そのメッセージを全部読んだとき、唐突に泣けてきた。
(っ、そうなのですね、誠二さん......)
それと同時に、【もし、彼と今後別れてしまったら、どうすればいいのか】という不安がわいてきた。
私は、しばらく考えた。
そして、1つの結論に至った。
【もし、今後に彼と別れてしまっても、私には今書いている小説がある。この小説を書いたり読んだりしていれば、別れた彼が近くにいる感じがして、寂しくはなくなるだろう】 と。
また、そのとき、
【この彼との思い出小説を絶対に完結させる!】
ということを心に誓った。
8月も中旬を過ぎた。
8月17日。
<検査がなく、リハビリだけで終わった1日でした。後は、夜の抗生剤の点滴を1時間やれば終了。穏やかな一日でした。>
彼は、そのように報告した。
私は、彼の体調が日を増して良くなっていることを、メッセージから推測した。
8月18日。
<今日は朝から採血があった。あとは、大きい検査はCTぐらいだけど頑張るよ。>
夜にも彼からメッセージがきた。
<明日にCT検査をやって、明後日にタンパク検査をやることになった。それと、21日に退院することが決定しました!>
彼は、予定より1日早く退院できることが決まったので、とても喜んでいた。
私も気がつけば、嬉しくなっていた。
8月19日。
彼の入院生活、最後のリハビリが終わった。
8月21日。
いよいよ、誠二さんの退院の日になった。
彼にとっては、待ちに待った日である。
彼は、午後に無事に帰宅した。
<長い入院生活だった。帰宅したら、郵便物がいっぱいだった。>
そのように彼からメッセージが届いた。
また、以下のようにも書いてあった。
<今回は、本当にいい経験をし、命拾いもした。残りの人生を大切に生きていくよ。>
<それと、心配かけて悪かった。無理はできないけれど、のんびり生活していきます>と。
私はふと、彼が退院したことで、肩の重荷、つまり、心配事が1つ減った気がした。
夕方にまた、彼からメッセージがきた。
どうやら、彼はあれから、テレビ番組のドラマを見たらしい。
私はとりあえず、ホッとして、眠りについた。
8月27日。
彼は、入院時にかかった代金の支払いを終えた。
私も、とても安心したのだった。
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