第20話 彼の入院生活 その1
8月6日。
この小説のプロット文字数が、1万字を超えた。
私は、こう思った。
(やってやったぞ!)と。
彼の酸素吸入器も、一番小さなものになった。
<息苦しくない、楽になりました。主治医もだいぶよくなってる、と言っていた。よかった。>
<食事も軽いものですが、自宅生活していた頃よりは全然ましです。>
彼から、そのようにメッセージがきた。
私は早速、彼に返信を打つ。
<あぁっ、心配していました、あなた...... お互いお疲れ様です♡>
続いて、小説の件を打つ。
<あなたとの思い出小説の文字数が、さっき、1万字を超えました♡ これからも執筆を頑張ろう、という気持ちになりました♡>
彼は、私を褒めてくれた。
あっという間に、夕方になった。
誠二さんは、夕食をさっき食べ終わったらしい。
今回は、おかゆ・サーモンの焼き魚・煮物・デザートにマンゴーがでたと、報告がきた。
また、食事の時間が一番ほっとする、と書いてあった。
そして、リハビリの先生が良い人で、いろいろ話したらしい。
メッセージの最後に、<また、明日も頑張るよ>と書かれていた。
私も、その報告を見たとき、ほっとした。
8月7日。
彼は、その日の午後、一般病棟に移ることになった。
退院は、約3週間後に決まった。
午後になり、
<一般病棟に移動したよ。>
と彼からメッセージがきた。
私は、そのメッセージを見たとき、とても安心した。
その日の昼から夜にかけて、私は4時間ぐらい、あまり休まず、この小説のプロットを書き続けた。
小説のプロット文字数が、1万2700字(2700字ぐらいを書いた)を超えたところで、突然右耳から、キーンと耳鳴りがした。
(!?)
私は、驚いた。
と同時に、頭痛がした。
体が、休め!と言っているサインのように感じた。
1時間30分ぐらい、ベッドに私は横になり、寝た。
眠りから目が覚めると、時計は20時すぎを指していた。
私はおもむろに、ベッドから立ち上がった。
まだ、少し頭痛がする。
シャワーを浴びる用意をしていると、また右耳から、キーンと少し耳鳴りがした。
だが、気にせず私は、シャワーを浴びた。
(っ、誠二さん......)
私は、シャワー中も彼のことを考えていた。
シャワーを浴び終えて着替えていると、リラックスしたのか、頭痛は治っていた。
自分の部屋に戻った。
そして、彼が動画サイトに投稿している、千歳ラブソングの動画を何曲か聴いた。
とても良い曲だった。
そして、なんだか嬉しくなった。
疲れていたらしく、いつのまにか私は眠っていた。
8月8日。
彼との思い出小説のプロット文字数が、1万4000字を超えた。
逆算すると、毎日2000字ほど打っている計算になる。
夕方頃、彼から、酸素吸入器をしなくてもよくなった、とメッセージが届いた。
私はとりあえず、一安心をしたのだった。




