第8話 彼との本屋デート その1♡
4月下旬、誠二さんと私はまた会った。
今回で、彼と会うのは2回目になる。
初回と同じ、〇〇駅改札内で待ち合わせをした。
誠二さんは、予定どおり待っていた。
私は彼に、手を振り声をかけた。
Γおぉ、千歳! こんにちは。 迷わず、ここまで来れたかい。」
Γええ、大丈夫でしたよ。」
Γそう、それならよかった。」
私は、彼が笑顔だったので、つられて笑ってみた。
笑ってみたが、まだ少し緊張していて、それはいつもよりぎこちない笑顔だったのかもしれなかった。
すると、誠二さんが私をいきなり抱きしめてきた。
Γ!?」
彼が私の耳元でささやく。
Γあぁ、千歳。大好きだよ......」
Γっ、誠二さん。 はうぅ......」
私は、Γあなた」と言うと人前ではなんだか恥ずかしいので、Γ誠二さん」と人前では言うことにした。
気がつくと、彼は私から少し離れていた。
Γ千歳、さぁ行こう。」
Γっ、はい。 分かりました!」
私達は、初デートのときと同じように、彼と腕組みをしながら歩いた。
そして、飲食店に入った。
飲食店から出ると、もう少しで用事の時間であった。
私達は、用事を済ませた。
その帰り道に、私は彼に提案をした。
Γあっ、あの! 近くの本屋に一緒に行きませんか。」
Γここから、徒歩数分のところにあるみたいです。」
彼は即答した。
Γ千歳、分かった。 行ってもいいよ。」
Γ!」
思いがけない承諾の返答が返ってきたので、私はとても嬉しかった。
その本屋は、私が前に地図サイトで検索しておいた本屋だった。
私達は、本屋の店内に入るまでは腕組みをしたままだったが、店内に入るとさすがに腕組みをやめた。
Γどんな本を探しているんだい、千歳。」
彼が私に声をかけた。
Γえっと、心理学の統計関連の本を探しています。」
どうやら、この本屋は2階が専門書を売っているらしい。
案内板に、そう書かれていた。
2階に着いた。
辺りを見回す。
すると、心理学という目印が目に入った。
私は、そのコーナーのところに行く。
彼も私の後に続く。
私は、ざっとそこにある本の配置を見て、どの辺りに統計学の本があるのか、を予測した。
棚の上段はポピュラー心理学(通俗心理学)、中段から下段までは専門書、その手前に平積みにされている本があるのを把握した。
心理学コーナーのところに行ってから、ここまで40秒くらいであった。
すると、心理学の統計関連の本が、中段(専門書)の右側付近に三冊ほどあることに気づいた。
私はそのうちの1冊をパラパラとめくった。
その本は字が小さく、新書サイズだった。
図は大きく載っていた。
だが私は、いまいちピンとこなかったため、次の本に移った。
2冊目の本を、ざっとめくってみる。
今度は表が多めで、文字が大きかった。
だが、既に知っていることばかりが載っていた。
私は、知っていることばかりが載っている本は買いたくなかったため、次の本に移った。




