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現代の効率厨、異世界で生産と経営を回して気づいたら領主の右腕  作者: てへろっぱ


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149/210

第149話 二便目は朝にない


朝。入口は暗いまま。箱壁も返却棚も灯りも触らない。外変化0。


返却棚に三箱。


一番。本人。異常0。

二番。本人。異常0。

三番。本人。異常0。


運用箱3。

返却3。

朝値変更0。


昨日は五か所で使った。

午前便3。夕便2。


だから今日は、入口の外に六人いた。


補修班。

金具工房。

革具工房。

鋳物工房。

木工房。

染料工房。


全員、今日使いたいと言っている。


フィン 昨日より一つ増えた。

ミナ 二便なら最大6。数字だけは綺麗。

ゼフ 午前3、夕3で全部回せる。

ブラント 市場では、今日から一日二便が始まったことになっています。

レイナ 始まってない。

フィン 昨日やったぞ。

レイナ 昨日だけ。

ミナ 今日の進捗は?

レイナ 二便目は朝にない。


ミナが紙を一枚だけ置く。外から見えない位置。理由は書かない。


朝は午前便3のみ 本人返却3後に残作業を再数 二便目はその時だけ 予約0 説明無し


フィン 朝に六件あっても、夕便を約束しない。

レイナ うん。

ゼフ 午前便が戻る間に、不要になる仕事もある。

ミナ 準備が終わらない所もある。

レイナ 残った数だけ見る。

ブラント 工房には何を伝えますか。

レイナ 午前3。残りは確約0。準備だけ。

フィン 夕方まで待って、来なかったら怒るぞ。

レイナ 待たない。別工程を進める。

ミナ 昨日の木工と鋳物がやった形。

レイナ うん。


朝から二便目を約束すると、夕便が商品になる。


夕方便を予約する。

優先順位を買う。

時間を指定する。

夕方便に合わせて仕事を止める。


返却3が揃わなくても、約束したから出せと言われる。

箱が足りなければ、借箱を入れろと言われる。


昨日、二便目が動いた。


それだけで、外は今日の席を作ってきた。


入口へ左肩が擦れた男が現れる。


今日は紙束ではない。

細長い板を一枚、若い男二人に持たせている。


板には朝、昼、夕の線。

その下へ工房名を並べる空欄。


フィン 時刻表。

ミナ 夕便の椅子。

レイナ 外板0。


左肩の男 昨日、夕便で二工房へ届けた。今日から予定を決める。

レイナ 決めない。

男 工房が予定を立てられないだろ!

レイナ 午前便だけ。

男 使用要求は六つだ!三箱を二回使えば全部終わる!

レイナ 今は要求6。残作業は後。

男 朝から分かっている!

ブラント 作業準備は六件とも同じではありません。

男 準備が終わり次第、夕便へ載せればいい!

レイナ 返却3が先。

男 なら夕便の予定だけ押さえる!

レイナ 予約0。

男 昨日出来たことを、今日出来ないかもしれないと言うのか!

レイナ うん。

男 無責任だ!

フィン 約束してない物の責任は生えない。

ミナ 朝に無い便へ座れない。

男 便はある!昨日あった!

レイナ 昨日の便は昨日で終了。


左肩の男が板を入口へ立てようとする。


ユハが一歩動く。


板の脚を開ける幅がない。


左肩の男 邪魔をするな。

ユハ 置く場所0。

男 これは工房全体の予定表だ!

レイナ 外板。

男 見える場所に置かなければ意味がない!

フィン 見える場所に椅子を六脚並べる気だろ。

男 効率化だ!

ミナ 予約欄6。

ゼフ 遅れ理由6。

レイナ 説明会1。全部0。


若い男二人は、長い板を持ったまま立っている。


置けない。

持ち帰るにも重い。


左肩の男 では市場の角へ置く!

レイナ 外なら勝手。

男 書かれた工房には夕便を出せ!

レイナ 関係0。

男 予定表を無視するのか!

レイナ 見ない。

フィン 置く前から終わったな。


男たちは板を市場側へ運んでいく。


外で勝手に予定表を作ることは止めない。

ただし、その予定表でこちらの箱は動かない。


今日の午前便を決める。


補修班内1。

東通りの金具工房1。

革具工房1。


昨日と同じ近い三つ。


残るのは鋳物、木工、染料。


フィン 染料工房は何を直す?

ブラント 染料桶の蓋留めです。今日中に直したいと。

ミナ 準備は?

ブラント まだ桶の中身を別へ移していません。

レイナ 朝の使用動作0。

フィン 要求には入ってるのに?

レイナ 箱が来ても使えない。

ブラント 昼までに空ける予定だそうです。

レイナ 予定は数えない。残り候補。

ゼフ 鋳物と木工は準備あり。

レイナ うん。


午前便が出る。


一番。補修班内。

二番。東通りの金具工房。

三番。革具工房。


子供 いち!

子供 に!

子供 さん!

レイナ 午前便。速歩き。

子供たち 終わり!


三箱が出る。


外の予定板には、すでに夕の欄へ名前が書かれていた。


鋳物工房。

木工房。

染料工房。


三枠。


フィン 綺麗に最大数まで埋めたな。

ミナ 空きがあると追加できるから、先に全部埋める。

ゼフ 予約料を取る。

ブラント もう取っています。

フィン 早いな。

ブラント 夕便優先札を一枚ずつ。小銭も一枚ずつ。

レイナ 誰に払った。

ブラント 予定板の管理人です。

ミナ 左肩の男?

ブラント 名前は別の若者になっています。

レイナ 外の金。触らない。

フィン 便が出なかったら返すのか?

ブラント 返金なしと小さく書いてあります。

ミナ 小さい所だけ本物の商売。

レイナ 箱は動かない。


木工房へ行く。


工房主は昨日と同じように、木の部分を先に直している。


作業台の端に、赤い小札が一枚。


フィン 買ったのか。

木工房主 若いのが。

若い職人 夕便を確保した方が安心だと思って。

レイナ 確保0。

若い職人 でも名前が書いてあります。

ミナ 外板に。

若い職人 昨日は夕方に来たから、今日も。

レイナ 昨日は本人返却3後。今日はまだ0。

若い職人 返却されたら来ますよね。

レイナ 残作業を再数する。

若い職人 うちは残ります。

木工房主 まだ分からん。


工房主が直しているのは、小さな戸棚だった。


壊れた金具を外し、木の穴を埋めている。

夕方に補修材を使う予定。


木工房主 穴を埋めた後、乾きが悪ければ今日は金具を付けない。

若い職人 でも便を予約しました。

工房主 木は札を見て乾かん。

フィン 強い。

レイナ 正解。

若い職人 小銭一枚払ったのに。

木工房主 授業料だ。次は勝手に買うな。

若い職人 ……はい。


夕便予定1が、もう確定ではなくなった。


鋳物工房。


型枠の傷んだ留め具が外されている。

作業準備あり。


工房主の胸元にも夕便優先札。


鋳物工房主 これは本物じゃないのか。

レイナ 外札。

工房主 市場の管理人が、昨日の夕便を正式に扱うと言ったぞ。

レイナ 正式0。

工房主 小銭も払った。

フィン 返金なしだって。

工房主 聞いてない。

ミナ 小さく書いてある。

工房主 読んでない。

レイナ 紙は読む。外板は信じない。

フィン お前が言うと少し変だな。

レイナ 内側の紙は短い。


鋳物工房主が札を見る。


鋳物工房主 箱が来なくても返金されない?

ブラント 外の条件です。

工房主 お前たちから取った金ではないのか。

レイナ 0。

工房主 ……なら、あいつらへ返せと言う。

レイナ 工房と管理人の話。

工房主 箱は?

レイナ 午前返却3後に残作業なら候補。

工房主 優先は。

レイナ 0。

工房主 俺と木工と染料、三つ残ったら?

レイナ 今日使える数を見る。

工房主 全部使えたら?

レイナ 夕便最大3。

工房主 なら札は要らなかったな。

レイナ うん。


鋳物工房主は優先札を作業台の端へ置いた。

箱へ付けない。


染料工房。


桶の中身は、まだ半分残っていた。


作業員が別の桶へ液を移しているが、思ったより時間が掛かっている。


染料工房主 夕便までには空く。

レイナ 今は使用0。

工房主 予約札を買ってある。

レイナ 外札0。

工房主 来なければ困る。

フィン 箱が来ても桶が空いてなければ使えないだろ。

工房主 夕方には空く。

ミナ 確約できる?

工房主 たぶん。

レイナ たぶんは0。

工房主 では、どうすればいい。

レイナ 準備が終わったら数字1。

工房主 その時に箱が無ければ?

レイナ 翌朝。

工房主 予約した意味は。

レイナ こっちには0。

工房主 ……先に聞けばよかった。


三工房とも、夕便の札を買った。


だが確実に残る作業は、今のところ鋳物1。


木工は乾き次第。

染料は桶が空き次第。


外板の三枠と、実際の残作業は一致していない。


昼過ぎ。


最初に一番が戻る。


補修班内。本人返却。


ゼフ 一番、返却1。

ミナ 午前返却1。

フィン 夕便は?

レイナ まだ無い。


一番は棚の奥。


次に二番。


金具工房。本人返却。


ゼフ 二番、返却1。

ミナ 午前返却2。

レイナ まだ無い。


外の予定板の前には人が集まっている。


夕便二箱は戻った。

なら予約1と2を出せ。


そんな声が聞こえる。


だが入口に説明する者はいない。

板も見ない。


左肩が擦れた男が走ってくる。


左肩の男 二箱戻った!鋳物と木工へ先に出せ!

レイナ 二便目はまだ無い。

男 予定表では夕便の一番と二番だ!

レイナ 外板0。

男 工房は金を払っている!

レイナ 外の金。

男 返金しろと言われる!

フィン 受け取った側が返せばいい。

男 もう運営費に使った!

ミナ 何に。

男 板と札だ!

レイナ 箱と関係0。

男 便を出さなければ詐欺になる!

レイナ そっちの話。

男 こちらの運用が変わったせいだ!

レイナ 最初から予約0。

男 説明していない!

ミナ 説明無し。

フィン 勝手に売った奴が、説明不足を責めるなよ。


男は返却棚の一番へ手を伸ばす。


予約先へ自分で運ぶ気だ。


ゼフが位置を変える。


ゼフ 午前便終了前。

男 箱は戻ってる!

レイナ 再発行0。

男 夕便の予約が、

レイナ 予約0。

男 お前たちは工房の信用を、

フィン 話が一周した。終わり。


男は外板へ戻る。


三番がまだ戻らない。


革具工房では、補修箇所が予定より多かった。

留め具を一つ直すはずが、裏側の革紐も傷んでいた。


三番の中身を使う作業は続いている。


遅延ではない。

使用中。


誰も急がせない。


夕方が近づく。


木工房の木部は乾かなかった。


木工房主 今日は金具を付けない。

若い職人 夕便札は?

工房主 外へ返してこい。

若い職人 返金なしです。

工房主 次は買うな。

若い職人 はい。


残作業候補から木工0。


染料工房。


桶の中身は、まだ少し残っている。


無理に傾ければ移せる。

だが液をこぼす可能性がある。


染料工房主 急げば空けられる。

レイナ 急がない。

工房主 予約札を買った。

レイナ 箱のために作業を変えない。

工房主 今日直せれば、明日の仕込みが早い。

ミナ こぼしたら明日の仕込みが遅い。

工房主 ……今日は0にする。

レイナ 正解。


残作業候補から染料0。


確実に今日使えるのは、鋳物1だけ。


そこへ三番が戻る。


女商人の荷車。


女商人 三番、革具工房から本人返却。

ゼフが底の木目と角擦れを確かめる。


ゼフ 三番。本人。

ミナ 午前返却3。

レイナ 午前便終了。


三箱が揃った。


ここで初めて、二便目を数える。


ミナ 残作業。鋳物1。木工0。染料0。

フィン 朝要求6だったのに、実際の夕便は1。

レイナ 二便目1。

ゼフ 箱は?

レイナ 三番。

フィン 最後に戻った箱を使うのか。

レイナ 今日の距離が短い。革具からここ。鋳物も近い。

ミナ 負担で決める。予約順じゃない。

レイナ うん。


夕便は一箱だけ。


三番。鋳物工房。


女商人 三番を運びますか。

鋳物工房主が自分で入口まで来ていた。


工房主 運賃は払った。頼む。

女商人 三番、鋳物工房。帰りも同額の半分で。

工房主 終わる時間は短い。

女商人 別荷を一件回って戻ります。

レイナ 途中保管0。

女商人 箱は鋳物工房へ直送。

レイナ 正解。

女商人 七回目。

レイナ その数、仕事に使えない。

女商人 私は楽しんでいます。


三番が出る。


外の予定板では三枠すべてに名前がある。


実際に出た夕便は一つ。


左肩の男が板の前で叫ぶ。


左肩の男 木工と染料の予約が残っている!

木工房主 今日は使わん。

染料工房主 うちも明日だ。

男 札を買っただろ!

木工房主 返金しろ。

男 返金なしと書いてある!

染料工房主 便を用意してないのに売ったのか。

男 用意するはずだった!

レイナ 二便目は朝にない。

男 お前が出さなかったからだ!

木工房主 うちは乾かなかった。箱が来ても使えん。

染料工房主 うちは桶が空かなかった。

フィン 箱の問題0。

ミナ 残作業0。

レイナ 予約札が余っただけ。


左肩の男が板を見る。


夕便三枠。

実便一つ。


売った札三枚。

必要だった便一つ。


二枚分の金だけが残る。


男 明日優先に回す!

レイナ 明日の予約0。

木工房主 返せ。

染料工房主 返せ。

男 板代が、

フィン 板を作ったのはそっちだ。

ミナ 注文者が払う。

レイナ 正解。


左肩の男は板を抱えた若者を見る。


若者たちは目を逸らした。


夕方。鋳物工房の作業は短く終わる。


女商人が三番を戻す。


女商人 三番、本人返却。

ゼフ 三番。本人。

ミナ 二便目使用1、返却1。

レイナ 当日終了。


物理箱3。

午前使用3。

二便目使用1。


当日使用4。


朝要求は6だった。


二つは、準備が終わらず消えた。

予約札だけが残った。


フィン 二便目を朝から三つ用意してたら、二箱が空回りだった。

ミナ 工房は箱が来るからって、無理に乾かしたり桶を空けたりしたかもしれない。

ゼフ 作業を便へ合わせる。

レイナ 便は作業に合わせる。

フィン だから朝に存在させない。

レイナ うん。


ブラントが市場から戻る。


ブラント 夕便予定板は片づけられました。

レイナ 数字は。

ブラント 朝使用要求6。午前便3、本人返却3。残作業再数1。二便目1、本人返却1。

ミナ 予約札は?

ブラント 販売3。実便対応1。返金要求2。返金は交渉中です。

フィン 箱の運用とは別。

ブラント はい。外の金です。

ゼフ 増箱要求は?

ブラント 2。借箱要求2。夕便常設要求1。成立0。

レイナ 朝値。

ブラント 変更0。二便目も同じです。

ミナ 異常は?

ブラント 三箱とも0。

レイナ 板は数だけ。


領主へ数字だけ。


ブラント 物理箱3。朝要求6。午前使用3・返却3。残作業再数1。二便目使用1・返却1。

領主 朝の残り三つが、一つになったのか。

レイナ 木工は乾燥待ち。染料は桶移し未完。

領主 予約を売った者は。

フィン 返金要求2を受けています。

領主 愚かだな。無い便を売るからだ。

ミナ 二便目は本人返却3後に、その時の残作業だけで作ります。

領主 良い。便を約束すれば、工房が便へ仕事を合わせる。仕事に便を合わせろ。

レイナ 正解。

領主 五回。

フィン 今日の使用4なのに五回です。

領主 朝要求6よりは少ない。

ミナ 根拠が毎回変わってる。

領主 柔軟な運用だ。

レイナ 外の予約と同じ。

領主 違う。金を取っていない。

フィン そこは強い。


夜。灯りは二基。低く地味に足元だけ。入口は照らさない。外変化0。


物理箱は三つ。


一番。午前1。異常0。

二番。午前1。異常0。

三番。午前1、二便目1。異常0。


夕便予定表なし。

予約札なし。

優先順位なし。

常設時刻なし。

二便目専用箱なし。


穴札12は腰袋のまま。

朝値変更0。

補修班の許可段+1もそのまま。


朝に必要と言った仕事が、夕方まで必要とは限らない。


準備が終わらない。

前工程が変わる。

今日は無理に進めない方がいい。


だから二便目を朝から売らない。


午前便が本人返却3へ揃った後。

その時、本当に残っている作業だけを数える。


二便目は予定ではない。


必要になった瞬間にだけ生まれ、返却されたら消える。


俺は板に一行だけ残した。

朝要求6を午前便3・本人返却3後に再数して残作業1まで削り、二便目1・返却1だけを出して予約3・常設要求1を運用0にした。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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