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第28話
「誰かまた来たんですか」
病室にいたとしても、外が騒がしいことぐらいはわかる。
「え、ええ」
看護師が一瞬だけ部屋に入ってきたから尋ねてみたが、それもとてつもない困惑と、どうしようかという焦りの表情ぐらいしか見えなかった。
そして俺がいる病室の前で一段と騒がしくなり、一瞬で静かになる。
ノック3回、俺からの返事を待つこともなく、初老の男性が後ろに一段を引き連れて入ってきた。
「……君が例の?」
「どちら様でしょうか」
わからない俺でも、とてつもない人物だというのは周りから察せれる。
「そうだな、まずは名乗っておこうか」
男性はびしっと決まっているダークスーツ姿で、ネクタイも淡い紫色を使っている。
向かって右の胸には4つほどのバッジがつけられているが、それが何を意味するのかは分からない。
「春雷会副会長、手野厳次郎という。君が生きていた時代でも春雷会という組織はあっただろ?」
名前を聞いた途端、確かに周りが騒がしかった意味を瞬時に理解できた。




