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『KillerWorld ―七つ目の答え―』  作者: ザクロ
メリカ編

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17/57

KillerWorld メリカ編 中編 「あなたが必要」

RAT崩壊後。

マリを失ってから、メリカはただ機械的に日々を過ごしていた。

減っていく人員。

閉鎖されていく区画。

残党同士の不安定な連携。

かつてのRATは、もう同じ場所ではない。

そんな中、メリカは信じられない人物と再会する。

死んだはずのマリ。

自分の膝の上で血を流し、冷たくなっていった少女が、何事もなかったように目の前に立っている。

嬉しい。

でも怖い。

抱きしめたい。

でも触れれば、あの日の死体の感触が蘇る。

「本当にマリなのか」

その疑念を抱えながらも、メリカは少しずつ感情を取り戻していく。

一方その裏では、マリが誰にも言えない取引を続けていた。

生きるための処置。

メリカと会うための時間。

そして、ある条件。

やがてマリの身体に異変が現れ始める。

自分の意思とは無関係に止まる手。

遅れる反応。

消える時間。

そしてついに、マリはメリカへ銃口を向ける。

泣きながら。

「逃げて」と叫びながら。

その時、メリカの中で何かが目を覚ます。

愛する人を止める力。

助けるための力。

守るための力。

――少なくとも、その時のメリカはそう信じていた。


### 第一章 帰ってきたもの


ジジ……。


蛍光灯が鳴っていた。


メリカは端末の画面を見つめたまま、何度目か分からない確認を繰り返していた。


搬入記録。

医薬品。

閉鎖区画。

行方不明者。


数字だけなら簡単だった。


誰が何人いなくなったのか。


どこの区画が使えなくなったのか。


RATにあと何人残っているのか。


全部、数字にできる。


だから楽だった。


数字は突然泣かない。


笑わない。


昨日まで隣にいたくせに、次の日にはいなくなったりもしない。


「メリカ」


声がした。


指が止まる。


「ん?」


エレンが入口から顔を出していた。


「ちょっと来て」


「今?」


「今」


「これ終わってからじゃ――」


「今」


珍しく強い声だった。


メリカは眉を寄せた。


「何?」


エレンは答えなかった。


視線だけを逸らした。


その仕草で。


胸の奥が、


どくん。


一度だけ強く鳴った。


嫌な感じがした。


「……誰か死んだ?」


エレンの表情が固まる。


メリカは笑った。


「冗談」


笑ったつもりだった。


でもエレンは笑わなかった。


「来て」


それだけ言って歩き出す。


メリカは立ち上がった。


廊下。


カツ。


カツ。


足音。


遠くで誰かが怒鳴っている。


「また東区画か?」


「違う。あそこはもう捨てた」


「カイル側に回した人員戻せないのかよ」


「無理だって。向こうも向こうで壊滅状態だ」


断片的な会話。


メリカは聞き流す。


RATはまだある。


ただ。


昔のRATとは違う。


標章は残っている。


名前も残っている。


でも中身は穴だらけだった。


あの抗争から。


人も。


場所も。


関係も。


いろんなものが抜け落ちた。


メリカの隣も。


空いた。


「ここ」


エレンが扉の前で止まった。


小さな医務室。


メリカは首を傾げる。


「誰?」


エレンは答えない。


どくん。


また。


心臓が鳴った。


嫌だ。


開けたくない。


理由は分からない。


でも。


開けたら何かが変わる。


そんな気がした。


エレンが扉を開けた。


キィ……。


白いベッド。


簡素な椅子。


窓際に一人。


小さな背中。


肩までの髪。


細い腕。


メリカの喉が鳴った。


「…………」


音が消えた。


エレンが何か言った。


聞こえない。


窓の外で誰かが走っている。


聞こえない。


ただ。


その人が振り返った。


「……メリカ?」


声。


その声。


その呼び方。


胸の奥で、


どくん。


どくん。


どくん。


急に心臓が暴れ始めた。


息ができない。


「……誰」


自分の声なのに遠かった。


相手の顔が歪む。


「え?」


「誰なの」


「メリカ?」


「その名前で呼ばないで」


一歩。


後ろへ下がった。


膝の裏が震える。


マリの胸。


赤い。


膝の上。


動かない。


指の間から血が流れる。


――ねえ、起きてよ。


目の前のマリが一歩近づいた。


「メリカ、私――」


「来ないで!」


自分でも驚くほど大きな声だった。


マリが止まる。


エレンも動けない。


「メリカ」


「違う」


喉が締まる。


「マリは死んだ」


「…………」


「私が見た」


声が震える。


「撃たれて」


どくん。


「私が抱いて」


どくん。


「私の膝の上で」


どくん。


「冷たくなって」


呼吸が壊れる。


「だから」


視界が滲んだ。


「だから、マリは死んだの」


マリは何も言わなかった。


ただ。


泣きそうな顔をした。


その顔まで。


同じだった。


メリカの胸が痛くなる。


「そんな顔しないでよ」


「……ごめん」


「謝らないで」


「でも」


「マリみたいに喋らないで」


その瞬間。


マリの目から涙が落ちた。


ぽろ。


メリカの身体が止まった。


昔から。


マリは泣くのを我慢する子だった。


泣きたくても。


怖くても。


自分が困らせると思って、笑う。


だけど。


限界になると。


メリカの前だけでは泣いた。


その泣き方だった。


「……メリカ」


掠れた声。


「会いたかった」


頭が拒絶した。


違う。


身体は先に動いた。


一歩。


「ずっと」


もう一歩。


「会いたかったよ」


気づいた時には。


メリカはマリを抱きしめていた。


「…………」


温かい。


生きている。


小さい。


腕の中にいる。


その事実だけで。


全部が壊れた。


「マリ」


「うん」


「マリ」


「いるよ」


「マリ……」


声が出なくなった。


メリカは泣いた。


息をすることすら忘れていたみたいに。


何ヶ月分なのか分からない涙が、一気に出た。


マリの肩に顔を埋める。


「なんで」


「ごめん」


「なんで生きてるの」


ひどい言葉だった。


でも他に言えない。


「分かんない」


「私、見たのに」


「うん」


「死んだと思ったのに」


「うん」


「置いていかれたと思ったのに」


マリの腕が、ゆっくり背中へ回った。


「ごめんね」


その一言で。


メリカはさらに強く抱きしめた。


離したら。


また消える。


そんな気がした。


---


### 第二章 触れる


再会から三日。


メリカはマリに触れられなかった。


いや。


正確には。


触れすぎていた。


朝。


目を覚ます。


まず隣を見る。


いる。


呼吸を見る。


胸が上下している。


そっと手首に触れる。


脈。


とく。


とく。


ある。


そこで初めて息を吐く。


「……メリカ」


マリが片目を開けた。


「何してるの」


「何も」


「手首掴んでるけど」


「寝ぼけた」


「三日連続?」


「寝ぼけ癖」


マリは呆れた顔をした。


その顔を見るだけで。


胸の奥が温かくなる。


同時に。


怖くなる。


本当にマリなのか。


マリなら。


あの日。


私の膝で死んだ。


でも。


「コーヒー飲む?」


「飲む」


「今淹れる」


「私やるよ」


「いい」


少し強く言ってしまった。


マリが目を瞬く。


メリカは慌てて笑う。


「ほら、まだ身体ちゃんと戻ってないでしょ」


「でもそれくらい――」


「私がやる」


「……うん」


メリカは立ち上がった。


胸の奥に。


小さな安堵。


その感情が嫌だった。


マリが従ってくれたことに。


安心した。


「……何なの」


小さく呟く。


「ん?」


「なんでもない」


コーヒーを淹れる。


ぽた。


ぽた。


昔と同じ音。


なのに。


昔とは違う。


時々。


マリの仕草が止まる。


一秒。


二秒。


「マリ?」


「え?」


「今」


「何?」


「……なんでもない」


また。


マリが笑う。


でも。


どこか。


ほんの少しだけ。


遅い。


そんな気がした。


---


### 第三章 戻ってきた日常


「マリ!」


エレンが遠くから手を振った。


マリの顔がぱっと明るくなる。


「エレン!」


走っていく。


メリカは後ろから歩いた。


胸が、


ちく。


「生きてたなら連絡しなさいよ!」


「できなかったんだって」


「どこいたの?」


「それが……ちょっと」


マリの笑顔が一瞬曇った。


メリカはそこだけ見逃さなかった。


でもエレンは気づかず、


「まあいいや、生きてたなら!」


とマリの肩を抱いた。


ぴく。


メリカの指が動く。


「……メリカ?」


ノアだった。


「あ、うん」


「大丈夫ですか?」


「何が?」


「怖い顔してたから」


「してないよ」


笑う。


いつもの笑い方。


ノアは少し迷ってから、


「これ、また教えてほしくて」


と端末を差し出した。


メリカの胸が少し軽くなる。


「いいよ」


「すみません」


「謝らなくていいって」


説明する。


ノアが頷く。


何度も。


「やっぱりメリカさんに聞くと分かりやすいです」


その言葉が。


今までより気持ちよかった。


「そう?」


「はい」


胸の奥に。


じわり。


温かいものが広がる。


必要とされる。


頼られる。


自分がいないと困る。


安心する。


ふと視線を上げる。


エレンとマリが笑っていた。


その瞬間。


温かかったものに。


細い針が刺さった。


「…………」


なんで。


そんなに楽しそうなの。


自分でも驚いた。


すぐに打ち消す。


馬鹿。


マリが笑ってる。


それでいい。


それが望みだった。


なのに。


胸が痛い。


---


### 間章 十五分


白い部屋。


マリは椅子に座っていた。


目の前に男がいる。


白衣。


端末。


表情らしい表情がない。


「次回の接触は十五分」


「……短くない?」


返事はない。


「前は三十分だった」


「必要データは取得済みだ」


「でも」


「何だ」


マリは指を握りしめた。


「もう少しだけ、メリカといさせて」


男は端末から目を上げない。


「条件を満たせ」


「……分かった」


「処置を継続する」


それだけ。


マリは唇を噛んだ。


腕には細い痕が残っている。


管。


針。


何度も何度も刺された跡。


「私、ちゃんとやってるよね」


男が見る。


「何の確認だ」


「……別に」


「次回は明後日」


マリは立ち上がった。


扉へ向かう。


背中へ声。


「遅れるな」


マリは振り返らなかった。


「分かってる」


小さく。


「会いたいから」


呟いた。


---


### 第四章 少しずつ


日常は戻った。


少なくとも。


そう見えた。


マリは笑う。


エレンと話す。


ノアへ軽口を叩く。


メリカと食事をする。


昔みたいだった。


だから。


メリカは幸せだった。


幸せなはずだった。


「今日エレンと外行ってくるね」


「何しに?」


「物資の確認」


「私も行く」


「メリカ今日仕事あるでしょ」


「終わらせる」


「そこまでしなくても」


マリは笑った。


「私、一人じゃないよ」


その言葉が。


ずきん。


胸に刺さった。


「……知ってる」


「メリカ?」


「何でもない」


マリは少し不思議そうにした。


その夜。


メリカは眠れなかった。


カチ。


カチ。


時計。


誰もいない隣。


マリは戻る。


分かってる。


エレンと一緒。


危なくない。


でも。


カチ。


カチ。


遅い。


端末を見る。


連絡なし。


どくん。


胸が鳴る。


また。


どくん。


いなくなる。


違う。


帰ってくる。


どくん。


父親。


メモ。


男。


朝。


誰もいない。


マーサ。


――あとで追いつく。


帰ってこなかった。


マリ。


血。


膝。


冷たい。


「……やめて」


メリカは頭を抱えた。


「違う」


今は違う。


マリは生きてる。


帰ってくる。


ガチャ。


扉が開いた。


「ただいま」


メリカは立ち上がった。


マリが驚く。


「起きてたの?」


メリカは答えず。


抱きしめた。


「わっ」


「遅い」


「え?」


「遅いよ」


「ごめん」


「……連絡して」


「うん」


「絶対」


「うん」


メリカはしばらく離さなかった。


マリも。


何も言わなかった。


---


### 第五章 違和感


最初は、小さかった。


スプーンを持つ手が止まる。


「マリ?」


「……え?」


「今どうしたの」


「何が?」


次は。


歩いている途中。


ぴた。


止まる。


「マリ」


呼ぶ。


返事がない。


一秒。


二秒。


三秒。


「マリ!」


びく。


「どうしたの?」


本人は本当に分かっていない顔をした。


メリカの胃が冷たくなる。


「病院行こう」


「平気だよ」


「行こう」


「メリカ」


「行こう」


声が強くなる。


マリが黙る。


「……分かった」


その瞬間。


胸の奥に。


また。


安堵。


従ってくれた。


その感情が気持ち悪い。


「ごめん」


「何が?」


「なんでもない」


そればかりだった。


なんでもない。


大丈夫。


平気。


二人とも。


嘘が増えた。


---


### 間章 身体


「遅い」


白衣の男が言った。


「ごめんなさい」


マリは椅子に座る。


装置が腕へ接続される。


カチ。


金具。


冷たい。


「次段階へ移行する」


「何するの」


「運動領域への優先命令」


マリの顔が強張る。


「……何それ」


「身体制御」


「嫌」


男が初めて顔を上げた。


「拒否するのか」


「それは」


「では処置を終了する」


心臓が、


どくん。


「待って」


「研究対象としての価値がなくなる」


「待ってって」


男は淡々としていた。


「生存維持処置も終了する」


マリの息が止まった。


メリカ。


「……やる」


「そうか」


「やれば」


声が震える。


「また会える?」


「条件を満たせば」


「……分かった」


マリは目を閉じた。


カチ。


装置が起動した。


---


### 第六章 糸


襲撃は突然だった。


RATの残存区画。


警報。


ビーッ! ビーッ!


「侵入!」


誰かが叫ぶ。


「西側!」


「閉鎖しろ!」


メリカはマリの手を掴んだ。


「こっち!」


「うん!」


走る。


ドォン!


床が揺れた。


煙。


怒号。


銃声。


パンッ。


マリの身体が止まった。


「マリ?」


振り返る。


マリの顔。


苦しそう。


「……逃げて」


「え?」


マリの右腕が持ち上がる。


銃。


銃口。


メリカへ。


「……マリ?」


手が震えている。


「逃げて!」


パンッ!


メリカの頬の横を弾が抜けた。


「何してるの!」


「違う!」


マリが泣いていた。


「私じゃない!」


また腕が上がる。


「止まれないの!」


「マリ!」


「逃げてよ!」


身体は撃とうとしている。


顔は泣いている。


メリカの頭が真っ白になる。


あの日。


血。


膝。


死。


今。


目の前。


生きてる。


なのに。


また奪われる。


「嫌」


マリの指が引き金へ。


「嫌だ」


どくん。


心臓。


大きい。


「もう嫌」


どくん。


身体が熱い。


「マリ」


メリカは逃げなかった。


「来ないで!」


「私を見て」


「無理!」


「マリ」


一歩。


「止まって」


パンッ!


弾が床へ。


メリカはさらに近づく。


「メリカ!」


「止まって」


どくん。


どくん。


どくん。


胸の奥から。


何かが伸びた。


見えない。


でも。


分かる。


マリの中にある。


自分へ向いているもの。


助けて。


怖い。


止めて。


メリカ。


その全部が。


一本の糸みたいに。


触れた。


「……止まって」


ぴたり。


マリの腕が止まった。


「え?」


メリカも固まる。


マリの目が見開かれる。


遠く。


どこかで装置の音。


「マリ」


もう一度。


「私を見て」


ぎぎ。


首が動く。


ゆっくり。


メリカの方へ。


「メリカ……?」


「そう」


涙が出た。


「私だよ」


マリの腕が下がる。


銃が落ちた。


カラン。


その音だけが大きく響いた。


メリカはマリへ飛びついた。


「マリ!」


「メリカ……」


「大丈夫」


抱きしめる。


強く。


「私がいる」


その言葉を口にした瞬間。


胸の奥で。


何かが満たされた。


今度は。


自分が止めた。


自分だから。


マリを戻せた。


「私がいるから」


もう一度。


メリカはそう言った。


---


### 第七章 島


戦闘が終わった後。


マリは眠っていた。


メリカはその手を握っていた。


温かい。


脈もある。


生きている。


今度は。


守れた。


「……よかった」


声が震えた。


その時だった。


声が聞こえた。


どこからか。


男とも女とも分からない。


遠い昔から響くような声。


――ある女神は、愛する男を島へ置いた。


メリカは顔を上げる。


誰もいない。


――食事を与えた。


――寝床を与えた。


――老いない身体すら与えようとした。


「……誰?」


返事はない。


――そこには、苦痛がなかった。


――飢えも。


――老いも。


――死も。


少し。


間。


――ただ一つ。


声が近くなる。


――帰る自由だけがなかった。


メリカは眉を寄せた。


「……何それ」


声は消えた。


ジジ……。


蛍光灯だけが鳴る。


マリが小さく身じろぎした。


メリカはその手を握り直す。


「変なの」


そして。


マリを見て笑った。


「私はそんなことしないよ」


---


### 終章 返事


夜。


マリは眠っていた。


メリカは隣に座っている。


もう何度目か。


呼吸を見る。


脈を見る。


温度を確かめる。


全部ある。


「……マリ」


返事はない。


眠っている。


メリカはその手を包んだ。


「もう」


小さく笑う。


「どこにも行かないでね」


その時。


きゅ。


マリの指が。


メリカの手を握り返した。


「……マリ?」


返事はない。


眠っている。


ただ。


手だけが。


メリカを離さなかった。


胸の奥が。


じわり。


温かくなる。


メリカは、その手をさらに強く握った。


それが。


マリ自身の意思だったのか。


それとも。


別の何かだったのか。


その時のメリカには。


どうでもよかった。

中編では、前編で描いた「喪失への恐怖」が、少しずつ別の形へ変わり始めます。

メリカにとって、マリの再登場は奇跡です。

一度完全に失ったと思った人が、また目の前にいる。

だからこそ、喜びだけでは終われません。

「また失うかもしれない」

という恐怖まで一緒に戻ってきます。

今回かなり意識したのは、

再会=救いではない

という部分です。

メリカはマリが戻ったことで感情を取り戻します。

同時に、

呼吸を確認する。

脈を取る。

帰宅が遅いだけで不安になる。

誰かと親しくしているだけで胸が痛む。

そうした小さな行動が増えていきます。

まだ本人は、それを「愛」や「心配」だと思っています。

実際、間違いではありません。

メリカは本当にマリを大切にしています。

ただ、その中に少しずつ、

「失いたくない」から「離したくない」へ変わる感情

が混ざり始めています。

そして今回、メリカにも力が現れました。

最初にその力が使われたのは、マリを救うためです。

だからメリカにとっては、

自分の愛がマリを救った

という成功体験になります。

ここが、この先かなり重要になります。

人を守る力と、人を縛る力は、どこから違うのか。

相手のために止めることと、相手の自由を奪うことは同じなのか。

そして、

「私がいるから大丈夫」

という言葉は、いつまで救いでいられるのか。

メリカ編はここから、少しずつその境界へ入っていきます。

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