第891話 エメラルドの邂逅14
「エメレアちゃん、家に来なさい」
「え?」
どういう意味だろ?
今、私お家にお邪魔してるよ。
「ああ、すまない。唐突だったね。エメレアちゃん、キミには住む家もちゃんとした食事も必要だ。
クレハから、ここ数日の話は聞いてるよ。エメレアちゃん、仕事以外でギルドに帰るって言うのは、野宿と一緒だよ。
クレハもキミを気に入っている。クレハと同室でもいいが、小さいが使ってない部屋もある。気に入らなかったらいつでも出ていって構わない。家に来なさい。衣食住の心配は要らないから。お金も必要ないよ」
「え、え、え!? でも、そんな」
「嫌なら断ってくれて構わない。でも、エメレアちゃんが居てくれたら私も嬉しいよ」
「私も! 私も嬉しい!」
ぴょんぴょんと、跳ねるクレハ。
「……うして……」
「「?」」
「どうしてそこまでしてくれるんですか? 出会ってまだ数日ですよ!?」
「クレハの人を見る目は確かだからね。そのクレハがつれてきた友人をないがしろにはできない。それにそう言うのは時間じゃないよ」
優しく私の頭を撫でるグレンさん。
ポロポロ……ポロポロ……と、私はまた涙を流す。
「え、エメレアちゃん!? 大丈夫!?」
私に駆け寄ってくるクレハ。
「大丈夫よ。嬉しかっただけだから。本当にお世話になっていいの?」
「うん! 勿論!」
「グレンさん、オトハさん、お婆ちゃん、クレハ。お言葉に甘えます。よろしくお願いします!」
私は誠心誠意、頭を下げた。
「「「「はい、よろしくお願いします」」」」
「今日からここはキミの家だ。何も遠慮せず住みなさい」
「ありがとうございます」
すると嬉しそうにクレハが
「エメレアちゃん、お風呂入ろ」
と、手を引く。
「うん、ありがとう」
お風呂でシャワーを浴び、髪と身体を洗い〝浄化の結晶〟で下着と服を洗うと、オトハさんが現れた。
「エメレアちゃん、これクレハのパジャマだけど着てみる?」
「え? でも、クレハのじゃ……」
「いいんだよ! エメレアちゃん、色ちがいでお揃いだね! 私がピンクでエメレアちゃんが黄緑♪」
「じゃあ、お言葉に甘えて……重ね重ねありがとう」
着替えるとサイズはピッタリだ。
私には勿体ないぐらいのいい生地だし。
お風呂から出るとお婆ちゃんたちが、お茶をしていた。邪魔しないようにしなきゃ。
「エメレアちゃん、はい、麦茶。一緒に飲も」
「そんなことまで……ありがとう。クレハ」
「そう言えばエメレアちゃん、嫌だったら話さなくていいんだけど、どうして一人でギルドにいたの?」
麦茶を飲む私の手が止まる。
話さなきゃ。この人たちに秘密はしたくない。
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