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第882話 エメラルドの邂逅5



 ──1日前。アートハイム家。


 そこには台所でお米を炊く二人の姿があった。


「お婆ちゃん。お米をもう炊けるよ!」

「そうかい? それじゃおむすびを作る準備をしないとだね。クレハ、具は何にしようか?」


 炊き立てのご飯の匂いが台所に広がる。


「それにしてもクレハ、誰におむすびをあげるんだい?」

「うん。昨日あったエメレアちゃんていう、エルフの女の子だよ。私と同じぐらいの年なんだけど……何か凄く寂しそうだったんだ」


 クレハがお米をおこしながら言う。


「お婆ちゃん。私ね、エメレアちゃんとお友達になりたいんだ──昨日は私の不適切な言葉で、睨まれちゃったんだけど、私分かるんだ……エメレアちゃんて凄く優しい子だよ」

「クレハの人を見る目は確かだからね。そうなんだろうねぇ。じゃあ、おむすびを作って、その子に会いに行きなさい」


 祖母の優しい声と言葉にクレハは「うん!」と、返事を返した。


「お婆ちゃん、おむすびってこのまま握ればいいの?」


 ほかほかのごはんを見ながら「熱そう……」と、クレハが言葉を漏らす。


「まずは、手をお水で濡らすんだよ。そしたら手にお塩をひとつまみ塗ってごらん」

「こう?」


 言われるまま、クレハは手を水で濡らし、ひとつまみの塩を手に塗る。


「そしたら片手いっぱいにお米をとってごらん」


 よいしょ、よいしょとクレハは一生懸命、年相応の小さな手でごはんを手に取る。


「じゃあ具をいれようかね。鮭とおかかどっちがいいかい?」

「どっちも!」


 元気一杯にクレハは答えた。

 それが微笑ましくてマリアは幸せそうに笑う。


「じゃあまず鮭から作ろうね。具を全体に伸ばしてごらん」

「うん、こんな感じ?」

「そうそう、いい感じよ。そしたらもう一回お米を取って被せたら軽く丸めてごらん」


 クレハは言われた通り、おむすびを丸めるが……


「うぅ……なんか変な形になっちゃった……」


 お世辞にも上手とは言えない、凸凹なおむすびが二つ完成していた。


「うーん、もっと優しく包むようにね。後はちょっと強く握りすぎだねぇ」


 はい、お手本。と、ばかりにマリアはクレハのおむすびの隣に自身の作ったおむすびを並べる。


「うわぁ! お婆ちゃん凄い!」


 きゃっきゃきゃっきゃと跳び跳ねるクレハ。


「エメレアちゃんにはお婆ちゃんの作ったおむすび持ってこうかな……」

「何言ってるんだい。クレハが作ったのを持って行きなさい。大丈夫、クレハの愛情がたっぷり詰まってるんだから」

「そうかなぁ。喜んでくれるといいな。じゃあ今日持ってってみるね♪」


 頭を撫でられながらクレハはおむすびを包み。夜にでもエメレアの元に持っていこうと決めた。



 ★★★★★★作者からのお願い★★★★★★


 作品を読んで下さり本当にありがとうございます!


・面白い

・続きが気になる

・異世界が好きだ


 などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!

 (また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)


 ★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!


 長々と失礼しました!

 何卒よろしくお願いします!

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