第869話 魔王戦争ラフィメストス編 後処理3
「それは俺のスキルだ。俺の作った料理は魔力が回復する」
「つくづく規格外ですね。あなたは」
呆れ顔のツヅリ。
するともう一人豚汁を食べながらこちらへ向かって来る人影があった。
「ふむ、天使な私は死肉はあまり食べないがこれは美味いな。魔力の回復するのも助かる」
「お前は確かマキシ・ジェシカだったか?」
「悪い。自己紹介が遅れたな。私はマキシ・ジェシカ。二つ名は〝天使〟だ。そこのチャラ男の後釜で〝六魔導士〟になった。よろしく頼むぞ。っと、それと最初に言っておくが、天使な私のこの美貌に惚れてくれるなよ。この身体は私だけのものだからな」
何だこのナルシスト美人は?
ナルシストなのに本当にマジで美人だから返す言葉も無い。
「恋愛には疎くてな。その心配はない。稗月倖真だ。立場的に仲良くなんて言えんが、敵対しないことを祈ってるよ」
「確かに噂に聞いてた人物像と違うな。シラセとチャッチャラーが懐くわけだ」
また一口豚汁を口に運ぶマキシ。
「あの、ユキマサさん」
「どうした? ツヅリ」
「〝氷塊の魔女〟ツヅリ・ノフト。私も〝ハッピーエンド同盟〟に加えていただけませんか?」
「は? どうした急に?」
「先程のジークパング王への通信。僭越ながら痺れました。私もあなた方のようになりたいのです。まだまだ若輩者ですが、是非によろしくお願いします」
「お前も物好きだな。おい、チャッチャラー。お前、ノアにツヅリの窓やってくれよ」
おむすびを頬張る、チャラ男らしからぬチャラ男に俺は呼び掛ける。
もぐもぐ、ごっくんした後、チャッチャラーは慌てた様子で口を開く。
「べっ、ツヅリちゃん、ウチ来んの? こりゃますます荒れますね」
「荒れる?」
「知らないんスか? 明日〝アルカディア〟からの返答があるんスよ。ノアさんのいえ〝ハッピーエンド同盟〟からの宣戦布告の返答が」
「例の件か、下手をすりゃ人類同士の全面戦争になるぞ? 俺なんかのためにノアの奴等め、無茶しやがって」
人類同士で争っても時間の無駄だ。
少なくない怪我人もそれこそ死者も出る。
そんなことのために俺はアルテナにこの世界に呼ばれたんじゃないぞ。
指名手配、応よ! 上等じゃねぇか! 俺の汚名一つで止められる戦争なら止めるぞ!
そう考えた俺は通信石を取り出す。
通信先は1-1。ノアだ。
プルルルのワンコールでノアは出た。
『ユキマサ君♪』
嬉しそうな声だ。
「よう、ノア。今日起きた〝魔王戦争〟の件は知ってるな?」
『うん、知ってるよ。その様子だと勝ったんだね♪』
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