表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/80

クラーケン戦報告会

高台から見ていると、船はもう一つの部隊が配置されている島に行きそこでしばらく停泊した後この島に戻ってきた。

この島で降りたのはヒゲーズの3人だけだった。

ヒゲーズを降ろすと船はバリ方面へと出航していった。


しばらく待っていると、ヒゲーズの3人が戻ってきた。

どうやら、向こうの島でもダンキュリーの部隊と同様、負傷者もいて魔法使い部隊がメインに衰弱もしていたらしい。

一応物資が多少残っていたそうで、ある程度は回復薬なども使えたらしいが一番衰弱しているということで先にバリに帰還したらしい。


それから待つこと2時間~3時間ほどだっただろうか。

ギルド船が戻ってきた。しかも2隻だ。結構な人数になるので1隻では追いつかないと判断してくれたのだろう。

今度は俺達も乗ってバリに帰れるようで、さっそく搭乗出航となった。

帰りは俺達の島の部隊の残り全員と、最後の島にも寄ってまだ残っていた10名程が搭乗した。



幸いにも無事にバリに到着することが出来た。

到着後、バリの港は被害を受けたのが見て取れた。


港のすぐ近くにあった商店は軒並み閉店状態だったし、そのすぐ裏にある住宅も高波の被害を受けたようで

人々はその後片付けに追われていた。


さっそくコスィーさんからギルドにて一度報告会を行うという予定を聞かされたので移動を開始した。


ギルドに向かう途中、港のすぐそばを通り過ぎるとすぐに商店等が営業しているのが分かった。

コスィーさんの説明では、どうやら港のすぐそばでは被害があったが、それ以上陸地には波は来なかったということらしい。


ギルドに到着後、2階にある会議室へと皆で入って行くと出迎えてくれたのはデンゼルさんだった。


「やぁやぁ!まずはお疲れ様!みんな入って入って!」


とりあえず撃退したという第一報は入っているようだ。

それにもう一つの部隊の人達も会議室にいた。人数的におそらくすべてのメンバーではないだろうけど。


とりあえず俺達も空いている席に座る。


「さて、みんな揃ったようだね。それでは報告会を始めたいと思う。まずはクラーケンを撃破したという話は聞いているが、

詳細な報告をそれぞれの部隊から聞きたい。まずはダンキュリーからいいかい?」


指名を受けたダンキュリーさんは席を立った。

「分かりました。では我々の部隊から報告させてもらいます。我々の隊は、弓部隊が8名、補助の魔法使い部隊が8名、攻撃の魔法使いが1名、護衛が5名の部隊でした。クラーケンを補足し予定通り最奥の隊からの弓攻撃を確認後、我々の部隊も攻撃を開始しました」


ダンキュリーさんは戦闘の模様を確認できた範囲で詳細に報告していった。

もう一つの部隊からの報告も、ほぼ同様だった。


「なるほど、分かりました。では最後にモンドの隊もいいかい?」

というと、俺達の部隊の報告はラウンドさんがしてくれるらしい。


「こちらの部隊は攻撃する魔法使いが3人いたが、クラーケンからの攻撃が激しく一人は防御結界を張り、残りの2人で攻撃を開始した。最年少のケンとユイだ。この二人は俺達が見たこともない魔法で攻撃をしていきクラーケンを沈黙させるところまでやってくれた。その後、ケン・ユイ・ライカ・ジーナ・リンダの5名は接近戦を行うため飛び出していった。剣撃で攻撃しているところは確認したが、最終的にはクラーケンの自爆により最後は確認できなかった。が、5人からの話では接近後剣撃と魔法によりクラーケンに致命傷を与え自爆攻撃が来るのを悟り防御結界で凌ぐ事に成功。そして無事戻ってきた。俺からの報告は以上だが補足があるようなら5人に聞いてくれ」


「なるほど、よく分かりました。では、最後に接近戦を行った5人の内誰か報告してくれるかい?」


俺達は顔を見合わせたが、何となく俺かユイが報告しろって空気を感じ取った。


「では、私から報告させてもらいます」

ユイが名乗りを上げた。


「先ほどの報告でほぼ間違いありません。補足するとすれば、敵の自爆攻撃の後にクラーケンの魔石を入手したという点があります」


「なんだって?クラーケンの魔石を入手できたのかい?」

デンゼルさんが驚いている。そして、他の部隊の人達も一斉にざわつき始めた。


ユイは魔法鞄からクラーケンの魔石を取り出しテーブルに置いた。

「これがその一部です。あまりにも大きな魔石でしたが自爆攻撃の勢いで遥か上空に投げ出されており我々が気づいた時には地上に落ちる直前でした。大きさから回避するほか方法がありませんでしたのでそうしたところ、地面に激突した衝撃で割れてしまいました。残りはこちらです」

ユイの視線で俺とライカとジーナとリンダは魔法鞄から魔石を取り出した。


拾った魔石をすべてテーブルに出すと、かなりの量になった。


「この魔石は今回の作戦の報酬としてギルドにお渡しします。また、我々はその後部隊の立て直しと他のダンキュリーさんの部隊と合流し救助活動を行い、私たちもまた救助を待つという流れになりました」


「話を聞く限り、この魔石は君たちが所有権を主張していいものだがどうするかい?」


「今回の作戦は皆で頑張ったからなんとかなったので、報酬の分配はギルドにお任せしたいと思います。また、港に戻った時に高波による被害が出ているのも見ました。それらの復興に役立てる事ができるよう取り計らってもらえたらと思っています」


ユイの発言でまたしても会議室内がざわついた。


「今回の作戦に参加した中で最年少の彼女たちがこう言っています。ギルドで分配を決めるので異存はありませんか?」

デンゼルさんは全員に意見を聞いたが、だれからも異存はなかった。


「異存はないようですのでギルドにて検討後分配します。では報告会についてはこれで終わりにします。また連絡事項ですが今回の作戦参加者は依頼達成したということで問題ありませんが報酬の支払いについては今の話で少々検討します。よって、明日以降ギルド受付にて報酬の支払いを開始します。また、この場に参加できていない人もいると思います。彼らにはギルドからも伝えますが同じパーティーのメンバーがいるようでしたら直接伝えてもらうと助かります。では、今この時刻を持ってバリの町ギルドの緊急事態を終了にします。それでは解散です」


デンゼルさんの言葉で一斉にみんなが立ち上がり退出を始めた。

俺達はこのあとどうするか話そうと思って最後まで残っていたところ、デンゼルさんから声がかかった。

「クラーケンを相手に死者0!これはすごいことだよ。それにまさか君たちが一番活躍するとは驚いたよ。

私の目に狂いはなかったということかな?ワハハハ」


どちらかというと過保護な扱いを受けていたような気がするけども。


「いえ、たまたまです。一歩間違えれば全滅してもおかしくなかったですから」


「確かに、想定以上の化け物だったようだね。君たちが頑張ってくれたおかげだよ。報酬もはずむつもりだから明日以降ギルドに取りに来てね」


「分かりました。よろしくお願いします」


俺達の返事を笑顔で聞いたデンゼルさんは職員に魔石を回収させて会議室から出て行った。


俺達だけが残った会議室。


「ところで、ちょっと大変なことを思い出したの」

深刻そうな顔をして切り出したのはジーナだった。


何か大事なこと忘れていたっけ?


「なに?」


「私たち、お昼ご飯食べてない!」


「・・・・」


「あ、ああ。そうだね」

なんだよ、心配して損した気分だ


「確かにそうだね。ボクもお腹すいたかも。じゃあ何か食べに行こうか」

ライカのフォローにより、俺達は昼食に行くことになった。


「食べに行くのはいいとして、その前にいいか?」


「行先なら魚が食べれるところがいいにゃ!」


「私はお肉がいい!」


ジーナは肉派、リンダは魚派か。これは大戦争勃発の危機では?

というのは置いといて。


「いやその前にさ、ジーナとリンダはこれから俺達の旅に一緒に行くってことでいいのかな?」


合流したのが戦闘中で結局真面目な話は出来ていなかった。

俺が聞くと二人は顔を見合わせた。


「え?その約束だったから来たのよ?」

「そうにゃ!」


「まぁ確認だよ。でさ、二人はギルドに登録してあるんだよね?」


「もちろん!」

そういって二人はギルドカードを見せてくれた。


二人のギルドカードは俺達の白っぽい色と違い、黄色っぽい色をしていた。


「もしかして、二人はランクが違うのかな?」


「え?私たちはDランクにゃ。ケン達は違うのかにゃ?」


「俺達はEランクだよ」


「じゃあ私たちよりも下っ端にゃ!」


「ケン達の実力ならもっと上かと思っていたけど、Eランクなんだ」


「最初の試験の時に普通の初級魔法を見せただけだからFランクからスタートしたんだよ」


「なんでそんなことしたにゃ?」


「慌ててランクを上げないといけない理由もないし、ゆっくりでいいかと思ってね。それで俺達3人はFランクからスタートして、この前クエストを熟したりしてたらEランクに上がったんだ」


「じゃあ3人はクラーケン戦が初めてのクエストじゃないんだね」


「まぁ、そうだね。で、ランクの事はいいとして、二人はパーティーを組んでるの?」


「組んでるにゃ!その名も、リンダ隊にゃ!」


確かにジーナよりリンダの方が我が強い感じはするけど、まとめ役はジーナのほうが似合いそうだからちょっと意外だ。


「残念ながらジャンケンで負けてしまったの」

ジーナさんが悲しそうに思い出している。


まぁ、ジャンケンで決めたならそんなもんか。


「で、これからは俺達のパーティーに加入するってことでいい?」


「3人がリンダ隊に入r・・・


「問題ないよ!私たちがそっちのパーティーに入るね!!」

ジーナさんがリンダの声をかき消してどうしてくれた。

リンダ隊になっていたのがそんなに悔しかったのか。


「分かった、じゃあその手続きをしに行こうか」


リンダは何か言っていたがジーナの勢いには勝てなかったようだ。


「ちなみにどんなパーティー名なの?」


え?


聞いちゃう?


言いたくないな・・・


「ボクたち、ハーフフォーリンエンジェルってパーティーなんだよ」


「ハーフフォーリンエンジェル・・・?どういう意味なの?」

厨二病っぽい名前が普通だと思って、それっぽいのを考えたとは言えないな。


「直訳すると、半身の堕天使って意味なんだけどね。例えば俺とユイは双子だろ?だから2人で1つみたいなところがあるし、

ライカはハーフエルフだからね。そして堕天使っていうのはこの世界に生れ堕ちた天使って意味で。なんとなく俺達をイメージして付けたんだ」


「へぇ~、なんかカッコイイね」

「うん、カッコイイにゃ!なら私達がそっちのパーティーに入ってあげるにゃ」


よかった、笑われると思っていたけど案外この2人は厨二病っぽい名前気に入ってくれたらしい。


「ジーナだったら人と犬のいいところ、リンダだったら人と猫のいいところを混ぜたような種族だしある意味ハーフと言えなくも・・・」


というと、すかさず二人から


「狼です!」

「虎にゃ!」

というツッコミを貰った。


そういえば、獣狼族と獣虎族だったっけ?

完全に犬と猫なんだが。。。


その名前に偽りあり!ということで犬耳モフモフ族と猫耳モフモフ族に変更するといいのに。


それは置いといて、パーティー名については思った以上に褒められ、

恥ずかしいからパーティー名変更したいって言い出せなかった。

仕方なく、その後ギルド1階にてパーティー登録の手続きをしてギルドを出た。


その後バリの町の入り口近くにある食堂に行って昼食。

食堂のおばちゃんは元気そうだった。

ちなみに、ジーナは肉を、リンダは魚を食べることができた。


昼食の後、町で必要なものをいろいろ買い物に回った。

魔法鞄を一人2つずつ買い足したり、日持ちする食材や主に調味料を中心に購入。

生活雑貨なども購入したりした後、宿に入り一泊した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
□頭脳派脳筋の異世界転生もよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ