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久しぶりの再会

船から降りるときにアスラが町に入る手続きをすべて行ってくれた。

やっぱり身分証で身元確認やら入るための入場料的なものも必要っぽかった。


もちろん問題なく町に入ることが出来た。


港に降り立つとそこはもう人の海。

まさしくこんなに人がいるのは前世でも都会に行ったときくらいしか見たことがない。

しかも活気ががある。特に港だからか、海の男たちが荷物を持って動き回っている。

近くには市場があり、周辺には商店が立ち並んでいた。


「迷子にならないようにちゃんとついてきなさい」


アスラは一声かけると、近くの獣舎へと入っていった。

中に入り手続きをすますと馬車のほうへと案内された。


大型(といっても人が20人くらいは入れる)馬車へと乗り込んだ。

どうやらこの町での公共交通機関のようだ。

4頭が連結された馬車。これで移動するらしい。


馬車の速度はゆっくりだ。前世の原付くらいの速度だろうか。

町の景色を見るにはちょうどいい。


馬車は大通りを中心部に向けて進んでいた。周りには馬車や竜車が行きかっていた。

通り沿いにはたくさんの商店が軒を並べていた。


町の中心部へ近づくほど、立ち並ぶ建物が大きくなっていった。

1時間ほど馬車に揺られ、降り立ったところにあった大きな建物がどうやら今日の宿らしい。


外から見ると5階建てで広さも今まで泊ったことのある宿では断トツ一番にでかい。

やっぱり都会は違うっちゃねぇ。


アスラが受付でチェックインの手続きをした後、食堂へと向かう。

ロビーの隣にある食堂は宿の利用者以外の人も自由に利用できるようになっており、

雰囲気はホテルのレストランというよりも雑多な居酒屋さんだ。


アスラを先頭に空いている席を探している時だった。


「あら?アスラじゃない?」

声をかけてきたのは目が大きく、美人さんだ。

しかしそれよりも目を引くのは、大きな胸を強調するように露出度の高い恰好。

布一枚胸に巻きました、、、って感じで、下はホットパンツにブーツ。


「んげ!? ククリか!?」

ククリと呼ばれた女性は一人で食事をしていた。


「こんなところで会うなんて奇遇ですわね」


「・・・まったくだ」

アスラはこんな美人さんなのに嬉しくなさそうだ。


「アスラは観光かしら?」


「そんなところだ。お前の方はどうなんだ?この辺で騒ぎをおこしているのか?」


「失礼ね。私は平和主義なのよ。それよりも、席を探しているなら一緒にどおかしら?」


アスラは周りを見渡して空いている席がなさそうなのを確認した。


「仕方ないな。ではご一緒させてもらおう」

俺達はアスラに促されてテーブルに座る。


「この子達は?」


「そうだな、紹介しよう。こっちがケン、こっちがユイ、そっちがライカだ」

なんとまぁ、適当な紹介だ。


「それと、この人はククリという悪い大人だ。見かけても近づいてはダメだぞ」


「あら。レディに向ってほんとに失礼ね。一緒に暗がりでいろいろやった仲じゃない」


「冒険者時代にダンジョンに潜ったな。まったくひどい目にあった記憶しか出てこん」


「何言ってるの。しっかりお宝はゲットできたでしょ」


「そんなことより、俺達も飯を注文しよう。何か食べたいものはあるか?」


「では私はカーキの殻焼きとエールを・・・」


「いやお前には聞いていない」


「冗談ですわよ。まったく、相変わらずアスラはレディの扱いに慣れていませんのね」


「しかしカーキの殻焼きはいいな。それは頼もう」


もうわかりますよ。カキなんでしょうね。港近いし。


「そういえばこの店、この辺では珍しくコメを使った料理もありますわよ」


「それはいいな。あとは、ロックバードのオーブン焼きにするか」


結局アスラが適当に注文する形になった。


出てきたのは前世でいうところの、カキの殻焼き、タイの釜めし、チキンソテーだった。

サラダとスープと黒パンはデフォルトで付くみたい。


しかし一番うれしいのは米が食えたことだ。

釜めしと言っても、タイと米を一緒に炊いただけっぽい。味付けは塩だけだ。


パンも嫌いじゃないし、この世界では産まれた時からずっとそうだったからもう半分諦めていたけど

やっぱり米が食えるってのは幸せだよ、ホント。


ククリとアスラは昔話に花を咲かせていた。

おそらくアスラはひどい目にも合わされたのも事実っぽかったが

ククリを心底嫌っている訳ではなさそうだった


食事も終わりそうになった時、少し真面目な顔になったアスラが聞いた。


「それで、今でも例の旅を続けているのか?」


「ええ、もちろんよ。わたくしの使命ですもの」


「そうか、あまり無茶はするなよ」


「ありがとう。でも、わたくしのやり方は変わりませんのよ」


「俺達は明日この子達のお告げを聞いたらサイージョ村へ帰る予定だ。何かあったら連絡しろ」


「わかりましたわ。それじゃ、坊やたちも。またね」


そういうとククリは一人席を立ち、先に出て行った。


アスラはククリと、俺達は米との久しぶりの出会いを楽しんで宿に戻った。


と言っても同じ建物を移動しただけなんだけどね。


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□頭脳派脳筋の異世界転生もよろしくお願いします。
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