幻想的なお風呂
はじめて評価を頂きました! ε= \_○ノ ヒャッホーウ!!
連載開始二日で1,000PVを超えるし、そろそろ2,000PVも見えてきました。
感謝感激雨あられ!
ありがとうございます!
結局夕方までプール遊びをして、その後エリン先生のところに行った。
「先生、質問です」
「なんでしょう?」
「草木を生み出す魔法などはないのでしょうか?」
魔界のオジキソウは気性が荒いとかそういうのじゃなくても、
ファンタジー世界にはありそうなのに今のところそういう話は出てこない。
「ありますよ。その名も草木魔法といいます」
あるんだ。
ぜひとも教えてもらいたい。
俺達には教わらねばならない理由がある!
「教えてもらえませんか?」
「これは種族固有魔法なので人族であるあなた達には無理でしょう」
おっふ。
出来ないのか。
露天風呂に趣きを計画が。。。
「そうですか・・・」
無意識にしょんぼり顔になってしまう
「ボクなら少しは使えるよ?何か手伝おうか?」
なんですと?
「ライカが使えるの?」
「草木魔法はエルフ族固有魔法ですから、ライカも少しは使えるのよ。もっとも、まだまだだけどね」
エリン先生!
「草木魔法というのはどういう魔法があるのですか?」
「簡単に言うと、植物を増やしたりするのがメインね」
「なるほど」
「森を伐採したあとに使ったり、海辺だと防風林を作ったり、戦闘だと相手の足場に蔦を生やして足を絡めたりね」
おお、エルフっぽい。
「ただし、ある程度条件があるわ。何もないところから生み出せるわけではないの。ある程度豊かな土壌が必要よ」
「うちの庭に少し木を増やしたいのですが、そういうのはできますか?」
「そのくらいだったらライカでもできるわよ、ね?」
「ボク、できるよ!」
「ではライカ様、どうかよろしくお願いいたします!!」
「さま?、、、あ、うん。任せて!」
「エリン先生、人族固有魔法というのはないのでしょうか?」
「人族固有というのは無いわねぇ」
やっぱりないのか。まぁそんなもんよね。
そんな話題から始まったので、その日は種族固有魔法についての講義となった。
そのあと、お風呂のためにいくつか魔法陣を教えてもらった。
翌日、午前中の日課を終えるとさっそくライカがやってきた。
「それで、どこに草木を生やしたいの?」
「露天風呂と壁の間にお願いしたいんだよね。外からの目隠しにもなるやつがいいな」
「わかった、この辺だね」
エリンが両手を地面について小声でブツブツ言いだした。
しばらくすると小さな芽が出来ていた。
こっちはエリンに任せるとして、俺達は湯船の一番奥側に岩を作り始めた。
岩肌からお湯が沸き出て、それが湯船に注ぐ感じにしたいんだよね。
適当に50センチから1メートルサイズの岩をガシガシ作って重ねた。
一番高いところから岩の中を通って湯船まで穴をあける。
そこに昨日教わった水流操作の魔法陣を刻み込む。ポンプの代わりだ。
一番高いところまでお湯が来るようにしたあと、
そこから湯船に流れ込むように溝を付けた。
魔法陣に魔力を込めると、うまい具合に湯船のお湯を吸い込み、岩の上から湧き出て岩肌を通って湯船に注ぎこまれた。
「それ、なんの意味があるにゃ?」
ジーナとリンダは今日もすでにプール代わりの湯船につかりながら俺達の作業を見守っていた。
「意味っていうか、なんかいいやろ?」
「まぁよくわからないにゃ」
「私は嫌いじゃないよ?」
「お、ジーナには分かるか?この雰囲気のよさ!」
そうこうしているうちにライカを見るともう1メートルサイズの木が出来ていた
「ライカすごいな!」
つい口に出してしまったのが集中しているライカに届いたらしい。
一瞬動きが止まったけども再度集中して引き続き魔法を使ってくれる。
しばらくするとライカが指定した場所に木を生やし終えた。
「こんな感じでどうかな?」
「うん、バッチリ。さすがライカだ!ありがとう!」
「このくらいなんでも無いよ」
ライカが少し照れたように言った。
「ライカは魔力を使って疲れただろうから、湯船ででも休んでて」
続いて俺とユイは湯船と壁の間に小さな石を作り出しおいていく。
白い岩砂利を敷き詰めていく。
水が散って泥になっているのが見えるより、ずいぶんいいはずだ。
一通り岩砂利を敷き詰め終わったところで今度は湯船に細工だ。
「一度水を抜くよー」
水遊びをしている3人に声をかける
湯船が大きいので水を抜くのも時間がかかるが、完全に無くなるまで3人は水遊びをしていた。
湯船の底全体に一つの魔法陣を刻み込んでいく。
【照光】の魔法陣だ。
ただし、これは光る範囲は広いが光量はかなり少ない。
魔力をたくさん込めても光る時間が長くなるだけになるよう調節した魔法陣だ。
薄ぼんやりと光るほうが綺麗なはずだ。
前世ではスーパー銭湯に通ったこともあるので大いに参考にさせてもらった。
魔法陣が完成すると再び湯船に水を張っておいた。
ふと排水した後のことが気になって表を見に行くと、敷地の外にある排水溝の出口から先がプチ洪水になっていた。
仕方ないので排水溝を近くの川まで延ばしておいた。
これでご近所の迷惑にもならないはずだ。
露天風呂も出来た。排水の心配もなくなった。照明もばっちりだ。
湯船からの景色もずっとよくなった。
このままだとサウナを作ったり、水風呂を作ったりしてしまいそうだが
そこまでしなくてもこの世界において十分なお風呂が出来たと思う。
結局夕方まで水遊びをしてしまった。
途中、もちろんライカに泳ぎ方を教えた。
その後はいつも通りエリン先生に魔法を教わりに行った。
エリン先生に教わったあと、改めてライカにお礼を言った
「ライカのおかげで立派なお風呂ができたよ、ありがとう」
「ボクがやったのは少し木を生やしたくらいだから大したことないよ」
「いやいや、それがあるのとないのとでは大違い。よかったら今夜お風呂に入りにおいでよ」
「え?いいの?」
「もちろん。夜になると今日作った意味が分かると思うから」
「せっかくだから行ってらっしゃい」
エリン先生の許可も出た。
「ありがとう」
満面の笑みのライカ。
守りたい、この笑顔。
「帰りはあまり遅くならないように送り届けます」
一瞬ライカ先生がきょとんとした顔をしたが、
「わかりました。あなた達のことだから大丈夫でしょう」
そうか、しまった。子供っぽくなかったな。
というわけで、今日はエリン先生の治療院から我が家までライカと一緒に3人で帰った。
「「ただいま帰りました」」
「おかえりなさい。あら、ライカちゃんも一緒なのね」
「ライカのおかげでお風呂が出来たから一緒に入ろうと思ってエリン先生にも許可を貰ってきました」
「まぁ、そうなのね。でも、ちょうど夕食ができたのよ。お風呂の前にご飯にしましょう。ライカちゃんも一緒にね」
「ありがとうございます」
その日はアスラ、ララ、ジーナにリンダ、俺とユイにライカも加わり7人での夕食となった。
一人加わるだけでいつもよりずっと賑やかな食卓となった。
食後にみんなでお風呂に入った。
昼間に水遊びをした後水を抜いていたので改めて魔法陣に魔力を込めてお湯を張った。
合わせて岩からお湯が出るように水流操作の魔法陣にも魔力を込めた。
湯船の底に刻んだ照明用の魔法陣にも魔力を込めた。
薄ぼんやりと光る湯船。岩肌から流れ込むお湯。
湯船の近くには木々があり、上を見上げると星空が見えた。
湯船からは湯気が立ち上り幻想的な雰囲気だ。
「ほう、これはすごいな」
「ほんとね、落ち着くし綺麗だし何より落ち着くわね」
ララさん、落ち着いて(笑)
「この雰囲気を作るには植物がないとできなかったから、完成したらライカにも見てもらいたかったんだ」
「ボクこんな幻想的なお風呂初めて!」
うん、守りたい、この笑顔。
そんなわけで、我が家のお風呂計画は成功となった。
ついでに昼間はプール代わりにもなるというおまけ付きだ。




