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Jessicaの絶望
花子の昼休み。スマホの画面に光ったのは、「+01」から始まるいつもの国際番号だった。
迷わずに出ると、耳元でJessicaの冷ややかな声が響く。
「太郎、捕まえた?」
やはりJessicaか。
「――うん。あいつの最近の連絡先は『JA7WNY』だって。意味、わかる?」
驚いたのは、むしろ電話の向こうのJessicaだった。
「彼のコールサインを抜いたの? ……やるじゃない、大手柄よ」
褒められているのか? だが、心の中で花子は冷ややかに首を振る。将来の伴侶(かもしれない男)を裏切るわけにはいかないのだ。
「Jessica、悪いけど彼の監視はそっちだけでやってちょうだい。私はもう降りるわ」
「なんで?」と、Jessicaが言いかける。だが、花子はそれより早く通話を切った。
理由など聞くまでもない。――何せ、これがいつものことなのだから。




