82話 ヒャッハーの人達を取り押さえるのに5分かかりました
アルティメット四獣王と王。
再び激突する。
昇
「行くぞ!」
機体が一気に踏み込む。
距離を一瞬で詰める。
ドラゴンブレードが振り抜かれる。
火花。
王の装甲に斬撃が走る。
浅い――だが確実に届いている。
王が後退する。
その瞬間。
背部の推進ユニットが噴き上がる。
加速。
一気に横へ回り込む。
焔
「逃がすかよ!」
蹴りが叩き込まれる。
衝撃。
さらに距離を崩す。
守
「今です!」
腕部装甲が展開。
盾が変形。
巨大なハンマーへ。
振り抜く――
轟音。
鉄球のような一撃が王へ叩き込まれる。
直撃。
王の機体が大きく揺れる。
昇
「効いてる!」
だが。
次の瞬間。
王の反撃。
腕が振るわれる。
衝撃波。
アルティメット四獣王が弾き飛ばされる。
昇
「ぐっ……!」
焔
「クソッ!」
守
「防御が……!」
剣
「体勢を立て直すぞ」
再び踏み込む。
斬る。
回り込む。
叩き込む。
攻撃の連携は途切れない。
だが――
違和感。
守
「損傷が……回復しています……!」
王の装甲が、ゆっくりと修復されていく。
焔
「エネルギー供給が続いてるのか……!」
昇
「こっちは削られてく一方だぞ……!」
剣は状況を見極める。
そして決断する。
「……昇」
「焔」
「一撃で怯ませる」
「その隙に帰る」
昇
「……逃げるのか?」
剣
「違う」
「次に繋げる」
一瞬の沈黙。
昇が笑う。
「……上等だ」
焔
「やるしかねえな!」
守
「準備できています!」
剣
「行くぞ」
機体が構える。
全出力が一点に集まる。
昇
「ぶち抜く!!」
「「「「アルティメット――」」」」
「「「「クロスインパクト!!」」」」
巨大な光が放たれる。
王も構える。
装甲が開く。
内部から光が溢れる。
次の瞬間。
高出力の光砲が放たれる。
二つの光が激突する。
轟音。
衝撃。
押し合い。
拮抗。
だが――
わずかに。
こちらが押している。
昇
「いけぇぇぇ!!」
焔
「押し切れ!!」
光が王を飲み込む。
爆発。
王の機体が後方へ吹き飛ぶ。
動きが止まる。
剣
「今だ」
守
「ワープ装置起動」
ゲートが開く。
昇
「行くぞ!」
アルティメット四獣王が突入する。
最後に。
昇が振り返る。
王はまだ立っている。
だが、動けない。
昇
「次に来る時は」
「管理なんて必要ないって思わせてやる」
「待ってろ」
光に包まれる。
――次の瞬間。
地球。
アルティメット四獣王が着地する。
昇
「はぁ……はぁ……」
「……帰ってきた……」
焔
「マジでギリギリだったな……!」
守
「みんな……無事で……よかった……」
剣
「……まだ終わっていない」
その時。
機体の中で、声が響く。
ドラゴンウェア
「……お別れだ」
一瞬。
全員の動きが止まる。
――続く。




