77話 ヒャッハーと葉っぱ大好きな人達は機械兵いなくても捕まってるタイプの人達
食堂。
剣は食事を終え、席を立った。
他の仲間達は情報を得られたのか...
剣は小さく息をつく。
「……まずはあいつらを探すか」
周囲を見回し、歩き出す。
すると。
食堂の奥の席で妙に盛り上がっている集団が目に入った。
その中心に――
焔がいた。
焔は半グレっぽい男たちと肩を組みながら笑っている。
剣は足を止める。
「……あれは?」
焔がこちらに気づく。
「あ、剣」
剣が集団を見る。
「……あれは?」
焔が苦笑する。
「あれって失礼だな」
焔は男たちを指す。
「犯罪やって捕まってたらしくてさ」
「昨日から捕まってるって話したら何したか聞かれて」
「本当のこと言ったらヤバいだろ?」
「だから機械兵に爆弾付けて吹き飛ばしたって言ったら」
「なんかめちゃくちゃ仲良くなった」
その時。
男の一人が焔の肩を叩く。
「ブラザー聞いてくれ!」
「俺は何をして捕まったと思う?」
焔が笑う。
「あーごめん」
「友達来たからまた後で聞くよ」
焔は立ち上がる。
剣は小さくため息をつく。
「……はぁ」
珍しく萎えている。
⸻
そのまま二人で歩く。
すると。
守が見えた。
守は両腕いっぱいに何かを抱えている。
焔が近づく。
「何だこれ」
守の腕には大量の草があった。
守が言う。
「おじいさんに新しく入るから色々教えてほしいと話したら」
「笑顔でくれて」
「その後別のおじいさんも来て」
「どんどん草をくれました」
守は草を見る。
「辛い時に使ってって言われたのですが」
「どう使えば……」
剣が即答する。
「今すぐ捨てて忘れろ」
焔が聞く。
「使い方わかるのか?」
剣
「忘れろ」
焔が守を見る。
「なんか怒ってる?」
守
「怖いです……」
焔が剣に聞く。
「剣はなんか情報得られた?」
剣が頷く。
「ああ」
「この施設は広すぎる」
「だから施設ごとにワープ移動装置がある」
「そこから移動しているらしい」
焔が驚く。
「マジか」
剣が続ける。
「場所も確認した」
焔が笑う。
「流石剣!!」
守も言う。
「凄いです」
剣は周囲を見る。
「昇はまだか」
三人は少し待つことにした。
そして――
しばらくして。
昇が歩いてくる。
その隣に――
一人の男。
三人の動きが止まる。
「……え?」
焔が言う。
「昇?」
昇の隣にいる男を見る。
守が呟く。
「……あの人」
昇が言う。
「親父」
三人同時。
「「「え?」」」
昇の父がため息をつく。
「まさかここで会うとはな」
昇が言う。
「いや俺のセリフだろ」
昇の父は説明する。
「俺たちは三人で固まらないようにしている」
「怪しまれないためだ」
守が聞く。
「どういうことですか?」
昇の父が答える。
「自由時間は行動が自由だ」
「だから三人で同じ場所にいると逆に目立つ」
「図書館に二人」
「残り一人は施設を利用して時間を過ごす」
焔が言う。
「なるほど」
昇の父が続ける。
「食堂、カジノ、動物園……」
「どこでもいい」
「囚人らしく振る舞うのが一番怪しまれない」
昇が言う。
「それで親父は飯か」
昇の父は頷く。
「そうだ」
「そろそろ図書館に戻る時間だ」
「ワープ装置を使う」
昇の父が案内する。
食堂を出て。
通路を進む。
壁に設置された装置。
昇の父が操作する。
光が広がる。
次の瞬間――
視界が変わった。
そこは――
巨大な図書館。
天井まで届く本棚。
広い空間。
昇が呟く。
「……でか」
守も驚く。
「図書館というより」
「もう施設ですね」
剣が言う。
「博士たちはこの中にいる」
四人は静かに歩き出した。
――図書館の奥へ。




