表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/96

73話 囚人の1日

整備区画。


四獣王が並んでいた。


ドラゴンウェア。

タイガーウェア。

フェニックスウェア。

タートルウェア。


四獣AIによる修理はすべて完了している。


昇が腕を組む。


「よし」


「これで行けるな」


焔がフェニックスウェアを見上げる。


「待たせたな」


守が整備データを見る。


「機体コンディション良好」


「全機、戦闘可能状態です」


剣が静かに言う。


「問題ない」


そこへ剣の父が来る。


昇が聞く。


「で」


「月にはどうやって行くんだ?」


博士が答える。


「麒麟だ」


焔が言う。


「麒麟?」


博士が説明する。


「麒麟のコアでワープゲートを作る」


「それで月へ行く」


昇が頷く。


「なるほど」


「じゃあ麒麟も持っていくのか?」


博士は首を振る。


「いや」


「麒麟は置いていく」


昇が目を丸くする。


「え?」


博士が言う。


「麒麟は帰還用ゲートのエネルギーになる」


「つまり」


「月へ行くのは四獣王だけだ」


焔が腕を組む。


「なるほどな」


守が言う。


「今回の目的は博士たちの奪還ですね」


博士が頷く。


「そうだ」


「奪還したらすぐ帰還する」


昇が聞く。


「で」


「月ではどういう扱いだったんだ?」


博士は淡々と答える。


「7時起床」


昇が呟く。


「普通だな」


博士が続ける。


「7時から8時半まで朝食と身支度」


「9時から12時作業」


「12時から13時昼食」


「13時から14時スポーツ」


昇が止まる。


「……待て」


守も言う。


「スポーツ?」


焔が言う。


「捕まってるのに?」


博士は頷く。


「そうだ、健康を維持する為に日によって違うスポーツをやっていた」


昇が言う。


「月の刑務所ってそんな感じなのかよ」


博士は続ける。


「14時から18時作業」


「その後は自由時間だ」


焔が言う。


「自由時間?」


博士が頷く。


「夕食などはその時間だ」


「監視も比較的緩い」


守が言う。


「意外と……」


昇が聞く。


「暇じゃなかったの?」


守が言う。


「今聞くことじゃなくないですか!?」


博士は平然と続ける。


「スポーツ施設があって部屋にはテレビもあるなんな ら他の囚人の部屋にも行けてボドゲなどで楽しんで いた」


昇が止まる。


「……ちょっと待て」


守も言う。


「今、他の囚人って言いました?」


焔が眉をひそめる。


「え?」


「他にも捕まってる人がいるのか?」


博士は頷く。


「いる」


「かなり多い」


昇が聞く。


「どれくらいだ?」


博士は答える。


「600人以上だ」


その瞬間。


四人が固まる。


「……は?」


昇が言う。


「ろ、600?」


守も言葉を失う。


「そんなに……?」


焔が呟く。


「月の基地どんだけでけえんだよ」


剣が聞く。


「どういう人間が捕まっている?」


博士が答える。


「主に」


「機械兵に反逆しようとした者たちだ」


昇が眉をひそめる。


「反逆……」


博士は続ける。


「機械兵は人類を滅ぼすつもりはない」


「だが」


「支配には従わせる」


守が言う。


「だから……」


博士が頷く。


「従わない者は拘束される」


昇と焔が顔を見合わせる。


そして笑う。


「助けるのバカらしくね?」


「確かに」


「なんか助けるのめんどくさくなってきた」


守が叫ぶ。


「ひどいですよ!?」


昇は笑いながら


「だけど楽しそうだしなんか狡くね?」


博士は話を続ける。


「今回の目的は我々の奪還だ」


「他の囚人は後で考える」


焔が言う。


「まず博士たちを助ける」


剣が頷く。


「そうだ」


博士が小さな装置を取り出す。


それを剣に渡す。


「帰還ゲート発生装置だ」


剣が見る。


「ワープ装置」


博士が説明する。


「一度しか使えない」


「発動すると20秒で閉じる」


昇が言う。


「20秒か」


焔が笑う。


「急いで帰るしかねえな」


博士が言う。


「作戦開始は明日だ」


その夜。


昇は眠れなかった。


格納庫へ向かう。


ドラゴンウェアの前に立つ。


「明日か」


その時。


足音がする。


振り向くと。


焔がいた。


フェニックスウェアを見ている。


さらに。


剣。


タイガーウェアの前。


守もいた。


タートルウェアの前。


四人。


それぞれの四獣王を見ている。


誰も何も言わない。


ただ静かに。


機体を見ていた。


明日は――


月。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ