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四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


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72話 父さんまだ動かない方が...

施設の整備区画。


四獣王はそれぞれ修理台に固定されていた。


ドラゴンウェア。

タイガーウェア。

フェニックスウェア。

タートルウェア。


激戦の痕が、はっきりと残っている。


装甲のひび。

武装の損傷。

エネルギーラインの焼け跡。


昇が腕を組む。


「改めて見ると……」


「ボロボロだな」


焔が笑う。


「麒麟とあんだけやり合ったんだ」


「むしろよく残ってる方だろ」


守が整備データを見る。


「盾は完全に作り直しですね……」


「爪も破損しています」


剣は静かに機体を見ている。


「月へ行く前に、すべて修理する」


昇が言う。


「月か」


焔が笑う。


「ついに本拠地だな」


その頃。


別室。


剣の父はモニターを見ていた。


そこには四獣王の戦闘データが表示されている。


麒麟との戦闘。

四獣合体。

すべてのデータが記録されていた。


その横で、四獣AIが解析を続けている。


「戦闘データ解析完了」


「適合者同期率、上昇」


博士が興味深そうに言う。


「ほう」


AIが続ける。


「四獣合体成功率も上昇しています」


博士がモニターを見る。


「麒麟はな」


「四獣王の切り札として作った」


AIが答える。


「機体強化を目的としたユニット」


博士が頷く。


「そうだ」


そして続ける。


「四獣王を強化するための存在」


「それが麒麟だ」


AIが言う。


「私は別の結論に到達しました」


博士が視線を向ける。


「四獣合体」


AIが続ける。


「適合者の連携」


「それが最大の切り札になると判断しました」


博士はしばらくモニターを見つめる。


そして――


笑った。


「面白い」


AIが聞く。


「何がですか」


博士が言う。


「我々は麒麟を作った」


「機体の力で四獣王を強化するためだ」


「だが」


「お前は違う」


AIが答える。


「適合者の可能性を優先しました」


博士は頷く。


「そうだ」


「我々とAI」


「違うアプローチ」


「だが――」


モニターには四獣合体の戦闘データ。


「たどり着いた答えは同じだ」


博士が静かに言う。


「どちらも」


「剣たちの力になる」


AIが答える。


「同意します」


その頃。


整備区画。


昇がドラゴンウェアを見上げていた。


「早く直らねえかな」


焔が笑う。


「待ちきれねえのかよ」


昇が言う。


「当たり前だろ」


「月だぞ?」


守が少し緊張した声で言う。


「本当に……行くんですね」


剣が答える。


「ああ」


静かな声。


だが迷いはない。


「準備が整い次第」


「出発する」


焔が拳を握る。


「待ってろよ月」


昇が笑う。


「次の戦いだ」


四獣王。


その修理は、まだ続いていた。


だが。


戦いの準備は――


確実に整いつつあった。


次の戦場は。


月。


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