69話 60話には月に行ってるはずだったんだけどな...
雷を纏った麒麟が踏み込む。
地面が爆ぜる。
黒い機体が視界から消える。
「速ぇ!」
昇が叫ぶ。
雷光が尾を引き、衝撃が空気を裂く。
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「来ます!」
守が前に出る。
タートルウェアが盾を構えた。
激突。
轟音。
だが、質が違う。
雷が盾を走る。
紫装甲が赤熱する。
「熱……っ!」
バチバチと火花が弾ける。
盾の縁が溶け、金属が滴る。
「まだ……持ちます!」
守が踏み込む。
しかし盾表面が崩れ落ちる。
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その横を剣が駆け抜ける。
「白虎刃――!」
鋭い斬撃が雷を裂く。
直撃。
火花が弾ける。
装甲が削れる。
だが次の瞬間。
雷が逆流する。
「っ……!」
白虎刃に亀裂。
刃先が砕ける。
破片が宙を舞う。
タイガーウェアが後退する。
「近接は危険だ」
剣の声は冷静だが、刃は明らかに損傷していた。
⸻
「硬ぇのは分かってる!」
焔が叫ぶ。
「麒麟なら耐えられる!」
「だったら全力で削る!」
フェニックスウェアが急上昇。
「フェニックス・レイ!」
高出力レーザーが直撃。
装甲が焼ける。
だが貫通しない。
破壊ではない。
止めるための一撃。
しかし――
麒麟が雷を纏ったまま瞬間加速。
光線を振り切る。
「嘘だろ!」
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「経過時間一分三十秒」
四獣AI。
三分稼働。
まだ半分。
「……あと半分もあるのかよ」
昇が吐き捨てる。
「現在出力は通常値を大きく上回っています」
「推定稼働限界、残り約一分」
止まるのは早い。
それは好都合だ。
だが。
その一分を耐えられるかどうかが問題だった。
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麒麟が再び踏み込む。
雷が炸裂する。
「前だ!」
剣。
守が盾を構える。
溶けかけた装甲が軋む。
激突。
衝撃が広がる。
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昇が腰へ手を伸ばす。
ドラゴブレードを抜く。
「焔!」
もう一本を投げる。
「使え!」
「おうよ!」
フェニックスウェアが空中で受け取る。
二機が同時に踏み込む。
青と紅の刃が雷を裂く。
交差する斬撃。
黒い装甲に深い傷が刻まれる。
雷が爆ぜる。
衝撃が二機を弾き飛ばす。
ブレード表面が焦げる。
火花が散る。
だが――
止まらない。
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残り五十秒。
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盾は溶け、
白虎刃は破損。
ブレードも焦げる。
それでも。
四機は下がらない。
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残り四十秒。
まだ、止まらない。




