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四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


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68/96

68話 麒麟以外の敵が登場しない理由は...強い敵が1人の方がテンション上がるから

《警報》



 施設周辺に重い振動が走る。



「高エネルギー反応接近」


 四獣AI。



 昇が笑う。


「来たな……!」



 黒い影が地面に降り立つ。



 麒麟。



 圧倒的な存在感。


 空気が重い。


 立っているだけで圧力を感じる。



 剣が言う。


「行くぞ」



「ああ!」


「はい!」


「任せろ!」



 四機が同時に踏み込んだ。



 麒麟が動く。



 踏み込んだ瞬間、地面が砕ける。


 黒い機体が視界から消える。


 雷が尾を引く。


 空気を切り裂く衝撃音が遅れて届いた。



 速い。


 今までとは違う。



「見えた!」


 昇が叫ぶ。



 ドラゴンウェアが体を捻る。


 雷が顔の横を通過する。


 警告音が鳴り響く。



「……あっぶねぇ!」



 今までなら直撃していた。


 確実に。



 だが今回は――避けた。



 麒麟が続けて攻撃。



「来ます……!」


 守。



 タートルウェアが盾を構える。



 激突。



 轟音。


 地面が割れる。


 衝撃が機体を揺らす。



 だが。



 吹き飛ばされない。



「耐え……られる!」



 守が踏み込む。


 盾で押し返す。



 麒麟の体勢がわずかに崩れる。



 その瞬間。



「焔」

「おうよ!」



 タイガーウェアとフェニックスウェアが同時に踏み込む。


 地面が爆ぜる。


 加速。



 二機の脚が同時に振り抜かれた。



 衝突。



 轟音が空気を震わせる。


 衝撃波が周囲を吹き飛ばす。


 麒麟の装甲に火花が散る。


 金属が歪む音。



 確かに――


 手応えがあった。



 昇が叫ぶ。



「いける!」



 確信。



 だが。



 麒麟が動きを止める。



 一瞬。


 戦場の音が消えたように感じた。



 黒い機体がゆっくりと構える。


 装甲の隙間から光が漏れる。



 雷が集まる。



「来るぞ!」


 剣。



 前に見た雷攻撃。



 麒麟が構えた瞬間、そう思った。


 さっきと同じ動きだ。


 次に来るのは電撃。


 回避の準備もしていた。



 ――だが。



 来ない。


 放たれない。



「……来ねぇ?」


 昇が呟く。



 違う。



 雷が消えない。



 拡散するはずの電撃が、


 麒麟の体へと吸い込まれていく。



 装甲の隙間から光が噴き出す。


 青白い電光が体表を走る。


 空気が震える。


 地面の砂が浮き上がる。



 四獣AIが告げる。



「高エネルギー集中反応」



 昇の声が漏れる。



「……は?」



 次の瞬間。



 麒麟の全身に雷が纏われた。


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