49話 捕らえられる前に動けば良かったのに
「来るぞ!」
昇の声と同時に、残っていた機械兵が動いた。
速い。
先ほど捕獲した個体とは明らかに違う。
地面を抉りながら一直線に突っ込んでくる。
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「性能が上がってます!」
四獣AIが報告する。
「戦闘能力、前個体より高いと推定」
「……やっぱりそうか」
剣が静かに呟く。
「止めるぞ」
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青龍が踏み込む。
高速移動。
回り込んで蹴りを叩き込む。
だが――
敵は止まらない。
そのまま反撃。
拳が振り抜かれる。
「っ!」
青龍が弾き飛ばされる。
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「昇!」
焔が火炎を放つ。
爆炎が敵を包む。
だが煙の中から機械兵が突っ込んでくる。
「硬ぇな……!」
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白虎が割り込む。
爪撃。
関節を狙った正確な一撃。
だが浅い。
「……装甲強度が違う」
剣が判断する。
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「守!」
「はい!」
玄武が前に出る。
盾を構える。
敵の攻撃が叩きつけられる。
轟音。
地面が沈む。
「ぐっ……!」
守が歯を食いしばる。
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青龍が横から突撃。
コア抑制ユニットを狙う。
「止まれ!!」
拳を叩き込む。
だが敵は身を捻り回避。
「当たらねぇ!」
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「焦るな」
剣の声。
「動きを見る」
白虎が敵の周囲を回る。
朱雀が火力で進路を制限。
玄武が守る。
連携は取れている。
だが――
決定打がない。
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敵が突然踏み込んだ。
速度が一段階上がる。
「速――」
昇が言い終わる前に、
白虎が吹き飛ばされた。
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「剣!!」
地面を転がる白虎。
すぐに体勢を立て直す。
「問題ない」
だが衝撃は大きい。
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次の瞬間。
敵は玄武へ向かった。
「守!」
剣が叫ぶ。
盾が構えられる。
衝突。
轟音。
「くっ……!」
玄武が押し込まれる。
地面が割れる。
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「防ぎきれません……!」
守の声が震える。
だが退かない。
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白虎が横から攻撃。
爪が装甲を削る。
敵が振り払う。
衝撃波。
白虎と玄武、二機同時に後退。
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青龍と朱雀が援護に入ろうとする。
だが距離がある。
間に合わない。
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敵が踏み込む。
狙いは――白虎。
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剣が構える。
「……来い」
玄武が横に立つ。
守:
「一緒に防ぎます!」
剣:
「ああ」
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敵の腕が振り上がる。
巨大な影が落ちる。
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衝撃。
煙。
土煙が舞い上がる。
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「剣!!」
昇が叫ぶ。
「守!!」
焔も叫ぶ。
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煙の向こう。
二機の姿が見えない。
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機械兵がゆっくり前へ出る。
戦況は――
最悪だった。




