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第61話 森の奥の影

ズシン。


また地面が揺れた。


森の奥。


黒い煙の向こう側。


何かがいる。


見えない。


だが。


デカい。


それだけは分かった。


「おいおい……」


近くの冒険者が顔を青くする。


「なんだありゃ……」


「進化群じゃねぇのかよ……!」


誰も前に出ない。


さっきまで騒いでいた連中が、後ろへ下がり始めていた。


赤黒いゴブリンは笑っていた。


ニタニタと。


気味が悪い。


そして。


ジョンを見る。


指輪を見る。


またジョンを見る。


ドクン。


指輪が脈打つ。


熱い。


まるで生きているみたいだ。


「外せねぇのか、それ」


おっさんが言う。


ジョンは慌てて指輪を引っ張った。


だが。


外れない。


「あれ?」


もう一度。


引っ張る。


取れない。


「お、おかしい……!」


さっきまでは普通だった。


なのに。


今はびくともしない。


「……はぁ」


おっさんが嫌そうに息を吐く。


「呪具系か」


「じゅぐ?」


「呪われた装備だ」


さらっと恐ろしいことを言った。


「えぇ!?」


ジョンの声が裏返る。


「だ、大丈夫なんですかこれ!?」


「大丈夫な呪いなんざ聞いたことねぇ」


最悪だった。


その時。


門の上から怒鳴り声が響く。


「第二警鐘!!」


空気が変わった。


兵士たちの顔色も変わる。


「第二って……」


ジョンが呟く。


おっさんの顔がさらに険しくなる。


「町防衛レベルだ」


「え?」


「つまり、“町が潰れる可能性がある”ってことだ」


その瞬間。


森の奥から。


音がした。


バキ。


バキバキ。


木が折れる音。


大量に。


黒い森が揺れる。


煙が広がる。


そして。


何かが出てきた。


最初に見えたのは、腕だった。


デカい。


異常に。


木を押し倒しながら出てくる。


次に。


顔。


「……ゴブリン?」


ジョンが呟く。


違う。


でも。


似ている。


巨大だった。


家みたいに。


全身が赤黒い。


筋肉が膨れ上がっている。


そして。


目。


真っ赤だ。


「上位種……!」


兵士の誰かが叫ぶ。


声が震えていた。


巨大ゴブリンが、ゆっくり口を開く。


そして。


吠えた。


ゴァアアアアアアアアアアア!!


空気が震える。


耳が痛い。


野次馬たちが悲鳴を上げる。


その瞬間。


周囲の赤黒いゴブリンたちが、一斉に動いた。


「来るぞぉ!!」


兵士が叫ぶ。


進化群が。


町へ向かって走り出した。

【あとがき:現在のステータス】


【スキル】

■武器系

刀剣スキル 20

盾スキル 3

戦闘技術スキル 13


■生産系

料理スキル 13


■その他

鑑定スキル 0.3


【所持金】

2,171g(銀行預け金:11,250g(銀貨11枚、銅貨2枚、半銅貨5枚))


【所持アイテム】

・???のスクロール 6枚

・奴隷のマクダフの野郎

・武器破損した剣

・???の指輪(バンステ金策で入手)

・ゴブリン(テイム)


【投資・契約】

・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)

 元本:金貨10枚

 状態:運用中

 想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)

 詳細:非公開/高リスク


【装備品】

・骨護札の首かざり

・水トカゲの手袋(呪)

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