作戦会議(グレイグ視点)
新たに加入したヘビーの階級のエルフたちは長年弓を扱っていたので、即戦力になる存在だった。そして他のエルフにも指導してくれたおかげで、連射ができるようになった。
「彼らが加わったおかげで間に合いそうだな」
「そうですな」
「ええ」
私はニーファ中佐、ローゼフが負傷したため青軍副将ジャン・ブッグ大尉と天幕にて作戦会議を開いていた。トージョー殿も誘ったが断られた。
「失礼するよ」
エルフ大長老ドワイドバース様が入ってきた。ドワイドバース、この世界二大巨頭の2人のうちの1人だ。どんなことがあっても怒らせていけない人物がいて正直緊張している。ニーファ中佐、ブッグ大尉も同様のようだ。
「取って食ったりしないから、そんな顔をするんじゃないのじゃ」
ポーカーフェイスをしていたつもりだったが、バレていた。やはり年功の方には気づかれてしまうか。
「失礼しました。伝説のお方とお会いできて緊張してしまいました」
ブッグ大尉が言うとドワイドバース様はブッグ大尉の方を見て
「伝説とは失礼な言い方じゃな。儂はまだ生きておるのだからのう」
「失礼いたしました」
ブッグ大尉は震えながら、頭を下げて謝罪した。
「あなたが今回の作戦に参加いただき感謝しています」
話しを変えるようにニーファ中佐が言った。
「デスマーチ経験者は儂とドラゴンの爺だけだからのう。そういえば、あやつ最近嫁を取ったらしいけど知っているかい?」
「ええ、まぁ」
ドラゴンロードが結婚したのは17年前なのだが、この方からすると最近になってしまうのだな。
「さて、お主たちはどうするつもりじゃ?」
「ここと、ここと、ここの3部隊、前衛に後衛に分けて編成するつもりです」
ドワイドバース様に聞かれたので、地図を指さしながら説明した。私たちも上手く連携できる自信もないので、3部隊に分けることにした。
「・・・」
ドワイドバース様は私が説明した後ジッと地図を見ていた。
「何か?」
ニーファ中佐が尋ねると
「前哨戦はこれで構わないが、魔王相手にはどうするつもりじゃ?あの子たちに任せるつもりかのう?」
「それは・・・」
トージョー殿・・・勇者の力に頼ろうとしていた。もちろん魔物を討伐し終えた後は援護するつもりだが、彼らに頼りきっていっていることは否定できなかった。
「はっきり言ってあの子たちだけじゃあ、敵わないのじゃ。あの子たちはいわば卵から孵ったばかりの状態いくら才能があってもその状態で魔王を倒せるほど甘くはないのじゃ」
「「「・・・」」」
たしかにこの作戦は彼らに頼りすぎている。今から作戦を―――
「今回はこのままでよい」
「えっ?しかし今―――」
「儂があの子たちをサポートしてやるのじゃ。だからこのままでよい」
「ありがとうございます」
私は頭を下げた。私に続きニーファ中佐、ブッグ大尉も下げた。ドワイドバース様は振り向かずに天幕から去って行った。




