戦いの終わり
「く、くそが・・・」
傷ついた体を無理やり動かそうとしていた。しかし、痛みであまり動かすことができなかった。
「動かないほうがいいぞ」
手足はまともに動かせないくらいダメージを与えたからな。強敵との戦闘だったから、手加減できなかったしな。
「ヒューマン如きが私を見下すなーーー」
この男は野放しにはできないな。
俺はバルスに近づいた。
「くるな、私に近づくな」
バルスは怯えたような顔でこちらを見ていた。
「殺しはしない」
「殺さないだと・・・」
バルスは驚いた表情に変わった。俺が触れるように樹脂で作ってもらった特別製だからな。
「だが、お前をこのまま野放しにはしておけないから、これを着けさせてもらう」
俺は樹脂でできたシールリングをバルスに着けた。
「これはまさか・・・クリエイト・アックス」
バルスは手を上げたが、何も起きなかった。
「また暗殺を企まれても困るからな。お前のファタスは封じさせてもらった」
「この私に生き恥をさらせというのか?殺せ」
「なぜ、敗者である。お前の言うことを聞かないといけないんだ?」
「私を、私を見下すなーーー」
「っ!」
俺を見下すんじゃねー
「なんだなぁ?その目は?」
「・・・いや、なんでもない」
俺は踵を返し、歩き始めた。
「待て、どこに行く」
「戦いは終わった。だから帰る」
「ふざけるな!まだ私は戦える」
体はボロボロ、ファタスも使えない状態で戦えるって、どこまで強がるんだか。
「あとは任せた」
俺は木に向かって言った。
「・・・気づいていたのか」
木から降りてきたのは大長老だった。




