暗躍する者(バルス視点あり)
夜深く私は大森林の中を歩いていた。あのヒューマンと抜け人を暗殺するために。このままでは私地位は危うくなる。その前にあいつらを殺し我が体制維持の礎になってもらおう。
暫く歩いているとヒューマンの男を見つけた。
(神聖なる大森林にヒューマンが侵入するとは)
怒りに歯ぎしりをしてしまった。気を取り直し弓を引き矢を放った。しかしヒューマンは避けた。
「なんだと!」
「あんた殺気が出過ぎなんだよ」
生意気なヒューマンが。その後も矢を放ち続けたが、一向に当たる気配がなかった。
(ファタスでも使っているのか?それならこれ以上放っても意味がないな)
私は戦術を変えることにした。
「ここでお前は殺す」
やはり攻撃してきたか。大長老や他のエルフの言葉を聞いても納得していない表情だったから、警戒してみたが案の定暗殺をしてくるとはな。エルフとヒューマンの共同戦線組んだばかりで死者を出したらどうなるか、考えていないのかこいつは?
しかし、こいつの弓の腕が良くて助かったな。真っすぐ飛んでくるから軌道予測ができて、避けることができた。下手なやつなら今頃死んでいたかもしれないな。
「誇り高き純血エルフである。この私に殺されることを光栄に思え」
殺されることを光栄に思え?こいつ頭のネジが何本か抜けているのか?
「ちょこまかと逃げよって。・・・これは使いたくなかったが・・・」
?気配が変わった?
「クリエイト・アックス」
バルスの手には斧が握られていた。
「あんたのファタスでは斧しか作れないのか?」
「いや、作ったことがある物なら創造できるファタスだからな」
作ったことがあるということは戦闘機やミサイルを作ることはできないわけだな。俺は少し安心した。
「私が斧を創造したのはこういうわけだよ。アックスブレッシング」
「なるほど」
「これを他の者に見られなくない。さっさっと終わらせる」
バルスは強力な殺意をこちらに向けていた。




