弱い光、それでも守れたもの
ここまで読んでいただきありがとうございます!
前回、エルの闇が一気に深まり、かなりシリアスな展開になりました。
そして今回その続きになります…
守れたのか。
間に合ったのか。
そして、なおきに起きた変化とは…。
少しだけ静かで、でも、とても大事な回です。
ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!
――翌朝。
目を開けると、見慣れた天井。
同じ向きから、ふたつの寝息。
なおきとミニエルが、布団に突っ伏して眠っている。
握られた手が、あたたかい。
……よかった。
なおきの傷が、ちゃんと癒えている。
それだけで、胸の奥がほどけていく。
「……私達って……」
あの時。
我を忘れて――倒れたんだ、私。
「エル……?」
なおきが、ゆっくり目を開ける。
目が合った瞬間。
胸の奥が、いっぱいになった。
「エル大丈夫なの!?」
半泣きのまま、顔を歪ませて――
次の瞬間、勢いよく抱きついてくる。
「僕のためにメチャメチャにしたらダメだよ……!」
「バカなの!?本当あの時ヤバかったんだからね!」
「キャワが来てくれて……ミニエルも最初、我を忘れちゃうし……」
「あんなに闇が深くなったエル……見てて辛くて……」
「……うんうん、ごめんね、なおき」
抱きしめる力が、強い。
離したくないみたいに。
「お姉ちゃん起きた?」
ミニエルが、もぞっと顔を上げる。
「あんたが寝てたのよ」
「あ、なるほどー……じゃなくて!」
勢いよく起き上がる。
「もう!何やってんのよ!!私もヤバかったけど……キャワも来てくれて!」
「うんうん、今なおきから聞いたよ」
「本当バカ!いつも自分だけ背負って……!」
エルは、ふっと笑う。
「ごめんね、ミニエル……私、バカだから」
「全然バカじゃないよ……」
そのまま。
三人で手を握って――
声をあげて、泣いた。
しばらくして。
涙が落ち着いたあと――
エルは、ふと笑った。
「ねえ」
「前に、なおきが寝込んだとき……《幸せ》って言ってたでしょ?」
「……うん?」
「……今、わかった」
少し照れながら。
でも、ちゃんと笑って言う。
「これ、幸せだね」
「お姉ちゃんずるい!!」
「私も寝込みたいよぉ!!」
「幸せでしょ?」
なおきが、少し照れながら笑う。
「2人とも、たまには寝込んでいいよ」
「いつでも僕が見てあげるからね」
ミニエルとエルは、目を細めた。
――あの時の光。
弱かった。
本当に、弱い光だった。
でも――
十分だった。
守れた。
この部屋も。
この時間も。
守りたいのは――家族だから。
「ってかさぁ、なおき?」
ミニエルが、ふと顔を上げる。
「え?なに?」
「あの光さぁ……弱いけど、《天真の光華》だったね!」
「え?」
なおきが、固まる。
「僕、唱えてないよ!?」
「《天真の光華》使えるの……なおき?」
エルが、驚いたように目を見開く。
「あれ、大天使でもミニエルしか使えないんだよ!?」
「そのおかげでお姉ちゃん助かったんだもん!お姉ちゃん、ありがとうは?」
「あ……そっか」
エルが、なおきを見て笑う。
「ありがとう」
「助けてくれなかったら……私、どうなってたか」
「そんな改めて言わなくていいって!」
なおきが、少し照れながら笑う。
「家族なんだからさ」
「助け合いでしょ?」
「そもそも、僕を助けてくれたのは2人だし」
少しの沈黙のあと――
ミニエルが、ぽつりと言う。
「なおき、もはや人間越えたね」
「やめて」
三人で、笑った。
――その笑い声は。
昨日より、少しだけ強くて。
でも。
確かに、あたたかかった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今回の回、
「弱い光」って言葉がすごく好きで入れました。
強さって、派手なものだけじゃなくて、
守りたいって気持ちから出るものもあると思うんです。
なおきの《天真の光華》――
実はかなり大きな意味を持っています。
そして、
エルとミニエル、そしてなおき。
この3人の関係も、伏線も、回収されていないところ沢山ですよねww最終回までに回収されるのか、それとも…
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次回もよろしくお願いします!!




