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パンケーキ作ろっか

今回は「家のパンケーキ」回です。


商店街で食べるパンケーキと、家で一緒に作るパンケーキはまったくの別物。

味だけじゃなくて、時間も空気も、ぜんぶ込みで“美味しい”んだと思います。


1700たぶんなのに中身はちょっと幼くて、でも時々妙に大人びている堕天使エル。

なおきの膝の上が定位置になりつつありますが、これは仕様です。


ゆるく甘く、くすっと笑っていただけたら嬉しいです。


それでは本編、どうぞ。


きょとんと首を傾げる。


「さっき食べたのは商店街のパンケーキでしょ? 今日食べるのは“家のパンケーキ”。全然違うよ?」


「発想が赤ちゃん……」


いや、もしかして。

朝昼晩の概念が薄いのかもしれない、と少しだけ思う。


エルはぱあっと顔を輝かせた。


「お昼、なおきと一緒に食べたからすっごく美味しかったの。だからまた一緒に食べたいの。……だめ?」


「だめなわけないじゃん。ホットケーキミックスあるし、作ってあげるね」


「ほんと!?」


ぴょん、と跳ねた勢いのまま、なおきの腕にぎゅっと抱きつく。


「楽しみ! さくらんぼいっぱい乗せてね!」


「あー……さくらんぼはないわ。冷凍ブルーベリーならある」


「えー。さくらんぼがいいー」


唇を尖らせるが、すぐに悪戯っぽく笑う。


「じゃあ今度お店で、さくらんぼ乗せ放題ね! 約束!」


「我慢できてお利口さんだなー」


その一言で、目を細める。


「えへへ……褒められた」


嬉しそうに、もう一度だけ軽く抱きついてから離れる。


「じゃあ作ろ! 私なにする?」


その無邪気さに、ふと思う。


「……1700歳って言ったっけ?」


ぴたりと動きが止まる。


「なによ。子供っぽいって言いたいわけ?」


腰に手を当てる。


「私はあなたよりずっと年上なんだからね! 敬いなさいよね!1700歳よ? ……たぶん」


実はその先は数えていないのだ‥数100年1700歳で止まっているのが現状


「その割にはくっつきすぎじゃない?」


「っ……!」


図星だった。


しばらくもごもごしてから、小さな声で。


「……だって。落ち着くんだもん。なおきのそば、あったかいし」


昨日風呂に入ってないのは黙っておこう。


悪い気はしない。


「くっついてもいい?」


「いいよ」


その瞬間、ためらいなく膝の上にすとんと座る。


背中を預け、満足そうに息をついた。


「ん……ここ、好き」


肩口にすり、と頬を寄せる。


「ねぇ、パンケーキ作るんでしょ? 私こうしてるから、作って?」


「このままだとエルも焼くけどいい?」


「なんでよ! できるよ、きっと! ……知らんけど!」


くすっと笑いながら、なおきは立ち上がる。


「いいからこれ混ぜて。食べたいんでしょ?」


ボウルを渡す。


エルは一瞬きょとんとして――


にやっと笑った。


「任せて。1700年分の経験、見せてあげるね」


読んでいただきありがとうございます!


今回はほぼほぼイチャイチャとパンケーキでした。

1700年分の経験とはいったい何だったのか……たぶん混ぜるときに発揮されます。


エルは年齢だけ聞くと大ベテランですが、精神年齢はなおきの隣にいるときだけバグります。

あったかい場所を見つけた堕天使は、たぶん最強です。


次回は私の得意なはちゃめちゃを少しだけ入れて展開を動かします


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また次のお話でお会いできたら嬉しいです!

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