幸せロード
今日は少しだけ、あめとサンタさんの休日のお話です。
小さい頃から変わらない時間。
遠回りなのに、なんだか嬉しい道。
そんな《当たり前みたいな幸せ》を書いてみました。
休みの日。
ママは美容の仕事をしているから、小さい頃からサンタさんと時間を潰すことが多かった。
――そして、今日もそう。
子供の頃からの習慣というか、サンタさんは遠回りでも、必ずママの職場の前を一緒に歩いてくれる。
「雫、あそこにいる!頑張ってるな」
「笑ってるぞ」
「見えるか? 肩車するか?」
「……私もう高校生なんだけど!!」
思わずツッコむと、
「まだ生まれたばかりだな!私は2、3千歳だけどな」
とか平然と言ってくる。
「いや、適当すぎでしょ!!
1000年の差はさすがにデカいからね!?」
もう慣れてるけど、たまにちゃんとツッコみたくなる。
でもーー
この道を通ると、なんか嬉しくなる。
遠回りしてでも連れてきてくれるその優しさが、ちゃんと伝わるから。
私はこの道を、勝手に「幸せロード」って呼んでいる。
「そんなもんか?」ってサンタさんは言うけど。
――結構、そんなもんなんだよ。
小さい頃から変わらないこともある。
例えば、買わないくせにアクセサリーを見るのが好きなところとか。
髪飾りとか、ゴムとか。
ただ眺めてるだけで楽しくて。
そのあと、食べ歩きするのもいつもの流れ。
「あめ、あれ何?」
サンタさんが指差したのはーー
イチゴが乗った、クリーム山盛りのパンケーキ。
何段も重なってて、ちょっと笑えるくらいのボリューム。
「食べたいの?」
「……いや、大丈夫」
そう言いながら。
結局、遠慮なく頼む。
「どれにする?」
「外の看板のやつがいい」
「それともう一つ頼んでシェアしようよ!」
「大丈夫か?大きいぞ!そんなに食べれるのか?」
「ごめんね!私ゴリラだから!!」
「ゴリラはそんなに食べるの?見てみたいな」
「イメージで例えね!あはは」
店内に入ると、やっぱり視線は集まる。
サンタさん、目立つし。
でもーー
もう気にならない。
小さい頃は、「かっこいいでしょ」ってちょっと誇らしかった。
今はただ、
「まあ、そうなるよね」って思うだけ。
慣れってすごい。
でもたぶんーー
この人が隣にいる時間だけは、ずっと特別なままなんだと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
今回は戦闘も天界もなく、あめとサンタの「いつもの休日」をゆっくり描いてみました。
こういう何気ない時間こそ、この家族らしさなのかなと思っています。
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