第47話
「......ィ、レヴィ!!」
「!!」
私は自分の名を呼ぶ、幼い声で目を覚ました。
今いる場所は、以前ルナリアから連れてこられた、白銀に光る薔薇が咲いている大樹の木下である。
やはり、ここは心が休まる。
「ルナリア、王女?」
「レヴィ!! めをさましたのね!! よかったわ!!」
「レヴィ様ちゃんと食ってます? めちゃくちゃ軽かったんすけど!!」
「あぁ、ここまで運んでくれたのはリオンか」
「っす!!」
面倒をかけてしまったことが実に申し訳ない。
......しかし、流石は創世神・レヴァイアが植えた大樹。
私の心を落ち着けさせるのには、もってこいな場所だ。
「あのね、あのね! レヴィのくれたネックレスがここにつれてくるように、みちびいてくれたのよ!!」
「......そうだったのか。」
私の創世神の力が導いたと言うわけか。
――これで私が創世神であると言うことが嫌という程自覚させられた。
......それにしても、あの男、【ゼノン・アビス】。
私に固執しているというのは分かった。
しかし、何故?
私に固執する理由が分からない。
創世神であるであったことの記憶は蘇ったが、この男のことは思い出せない。
ヤツが固執するのは【レヴァイア】なのか、それとも【レヴィ】なのか。
......はたまたその両方?
私が頭を悩ませていると、ルナリアが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「レヴィ? だいじょうぶ?」
「ん? あぁ。大丈夫ですよ。ご心配をおかけしました」
私はその小さな頭を優しく撫でると、ルナリアは顔を真っ赤にしながら下を向いてしまった。
やはり人間の子供と言うのは初心で可愛らしい。
先程までの嫌な気持ちが飛んでいく。
「レヴィ―!! どこだい?! レヴィー!!」
「怖くないですよー!! 出てきてくださーい!!」
......私は猫か何かか?
そう思うと、私とルナリア、リオンは大樹のそばから離れ、エリオス達の元へと向かった。
私達が姿を現すと。二人は嬉しそうに、目を輝かせた。
......ローズの姿は見えないが。
「おい、そんなに大声を出すな。はしたないぞ」
「レヴィ!! 一体どこへ行ってしまったのかと思ったよ!!」
「レヴィ様。わたくし達の元を離れる際は一言お声をかけて下さい」
「......善処しよう」
......あのような場面を見せられては、声をかけることは出来ないだろう。
「ところで、ローズはどうした?」
「あぁ、ローズでしたら訓練戻りましたよ。最後にレヴィ様に会いたがっておりましたが、聖騎士達が呼びに来たもので」
そういう事か。
......それにしても、二人の顔が恐ろしいほど私を見つめてくる。
一体絶対なんなんだ?
「レヴィ様、わたくし達のいない間に何かありましたね?」
「......何もない」
「嘘はよくないよ、レヴィ。セラフィンが不穏な気配を察知しているんだ」
......それならわざわざ私に聞く必要はないであろう。
そう思いながら私は小さくため息をついた。




