第41話
「......レヴァイア」
私は誰もいない空間にかたりかけた。
『レヴィ。もう、貴方は貴方の道を進んでいいのです』
「......いや、私には世界を創り、無責任にも放り出した責任がある。それこそ私の進む道を示しているのではないであろうか?」
『......貴方は強くなった。力だけでなく、心も』
レヴァイアがそう言うと、辺りの光は強くなった。
『さぁ、行きましょう。貴方のこれからの未来へ』
「......あぁ。」
私は返事をすると、静かに目を開けた。
***
「......ィ、レヴィ!!」
「......エリオス?」
目覚めた私の手を強く握っていたのはエリオスであった。
傍らにはセラフィンもいる。
「レヴィ様」
「セラフィン。私はどのくらい眠っていた?」
「......三日です。どんなに呼びかけてもびくともしませんでした」
私にとって数分の出来事でも、現実世界では違ったらしい。
どうやら心配をかけてしまったようだ。
私は止められるのを制止してベッドを降りる。
そして、目を瞑り意識を集中させると、青炎をその身に纏った。
「レヴィ?!」
「エリオス様。落ち着いてください。......始まります」
「......始まる? 一体何が......」
私は青炎を纏ったその身から白と黒の翼を広げた。
魔族の角もなくなる。
「......これが、創世神」
「? 創世神?」
セラフィンはそう呟くと、私の足元に跪いた。
「......創世神様。お目覚めになられたのですね」
「よせ、セラフィン。私はたしかに創世神 レヴァイアだ。しかし今はただのレヴィだ」
「......一体どういうことだい? 創世神? レヴァイア? 何のことだい?」
何も知らないエリオスにとって、今の私の姿は異端にしか見えないであろう。
「......エリオス。私は魔王 レヴィだが、この世界を創った創世神 レヴァイアでもあるのだ」
「要するに、レヴィは神様だった、と?」
「どうやらそのようだ。......私も知ったのはつい先ほどだ」
私は跪くセラフィンの頬をゆっくりと撫でた。
「......思い出させてくれたきっかけをくれたこと、感謝する。セラフィン」
「......わたくしは何も......」
「いや。お前の話が私の目覚めるきっかけをくれた。......ありがとう」
私はそう言うと、身体から力を抜き、魔王 レヴィの姿に戻った。
姿の変形などもう容易いものだ。
やはり、この姿の方が気が楽だ。
「レヴィ!! 君は本当にすごい存在だ!! あぁ、ますます魅力に磨きがかかった!!」
「え、エリオス?」
「ここはやはり、国の王子である僕と結婚しよう!!」
「何故そうなる?!」
エリオスがとんでもないことを言いだした。
......この王子はどれだけ暴走すれば気が済むのやら......
「エリオス様。それを言うなら、聖女であるわたくしの方が相応しいのではありませんか?」
「セラフィン?!」
「レヴィ様。安心してください。魔王である貴方様も創世神である貴方様もわたくしが愛してみせます!!」
――誰か、この暴走を止めてはくれないだろうか......




