第25話
視察ではいろいろな町に行ったが、思いもよらず歓迎されたことに驚いた。
どうやら先日のゴブリン達との騒動の話が回りに回っているらしい。
もはや私を恐れる人間はいなかった。
「良かったですね、レヴィ様」
「......こんなにも歓迎されるとは思はなかったぞ」
「これからもっと魔族と人間の共存を目指していきましょうね」
「......あぁ」
私はこれからの世界に希望を持てたような気がした。
そんな話をしていると、馬車は城へと辿り着いた。
「レヴィ!それにセラフィン。無事に帰ってきたようでなによりだよ」
「エリオス」
「エリオス様、わざわざお出迎えありがとうございます」
「......」
「?......レヴィ?どうかしたかい?」
私は思わず、エリオスをまじまじと見つめてしまっていた。
そんな私を見てセラフィンはクスクスと笑いだす。
エリオスは何が何だか分からないと言う顔をしていた。
そこで、私は聖母の家の少女達に言われたことを思わず言ってしまった。
「私はエリオスの"お嫁さん"らしい。」
「......へぁ?!」
「聖母の家の少女達に言われたのだ。一緒に暮らしているのであれば、"お嫁さん"なのだと。だから私は、エリオスとセラフィンの"お嫁さん"だ」
「......フッ」
「セラフィン。訂正はしなかったのか?」
......?訂正をするところがあるというのはどういう事なのだろうか?
少女達の言葉に何か間違いがあったというのか?
「......レヴィ。"お嫁さん"と言うのは"女性"を指す言葉なんだよ」
「?何故だ?少女達は私のことを"お嫁さん"だとはしゃいでいたぞ?」
「......ハァ。これは難しい話になりそうだね」
「あ、セラフィンと秘密にしなければいけない話があったのであった!!」
「......レヴィ様。それを言ってしまえば秘密の意味がありません」
......しまった。セラフィンの言う通りだ。
これではまたエリオスが暴走してしまうではないか。
「レヴィ?秘密の話とはなんだい?」
「......むぅ」
「レヴィ?」
......笑顔のエリオスが恐ろしい。
ここで白状しなければ......?
何も困るのは私ではないのでは?
「......セラフィンから"ぷろぽーず"というものをされた」
「?!レヴィ様?!」
......許せ、セラフィン。
私はもう恐ろしい思いはしたくない。
「へぇ。僕の知らないところでそんな事が起きていたんだ。セラフィン。一体どういうつもりだい?僕のいないところで抜け駆けとは」
「......お言葉ですが、所詮子供の戯言ですよ?それに、レヴィ様は意味を理解をしていない」
「ぷろぽーずが、求婚、愛を伝えるものだと言う事は教わったぞ!!」
私は新しく得た知識を誇らしげに披露すると......その場が戦場と化したのは言うまでもなかった。




