第21話
騒動を治めた後、私達は城へと戻った。
すると、エリオスが息を切らせながらこちらへと向かってくる。
「ハァハァ......。レヴィ、君達一体どこへ行っていたんだい?せっかく政務を早く終わらせたと言うのに、肝心の君がいないなんて......」
「すまない。城下町で少々問題が起きていたのでそれを治めに行っていたのだ」
「......本当にそれだけかい?」
......何故エリオスはそんなに疑うのだろうか?
私達はただ問題を解決しに行ったに過ぎないのだが......。
「エリオス?一体どうしたと言うのだ?何をそんなに不機嫌になっている?」
「......僕に黙って行くのは、ちょっと許可できないな」
「......何故だ?お前に私の行動を制限する権限はないであろう?」
私は少しムッとして言い返してしまった。
すると、エリオスは滝の様に涙を流しながら駄々をこねるように私のマントを掴んで揺さぶり始めた。
......その様子は王子でも勇者でもなく、まるで子供のようであった。
「僕だって、レヴィのそばにいたかったんだよぅ......!!それなのに置き去りなんて......!!酷いじゃないかぁ!!」
「お、おいエリオス。落ち着くんだ。......そ、そうだ、詫びと言ってはなんだがお前の望むことを一つ叶えてやる!それでどうだ?」
「......僕の望む事?」
エリオスはしばらく固まったかと思うと、目をパァっと輝かせながら私を見つめてきた。
......何やらとんでもない事を言いだすのではないだろうな?
「それじゃあ、"膝枕"をしてほしい!!」
「......"ひざまくら"とは?何をするものなのだ?」
「僕がレヴィの膝に頭をのせて休むんだ」
「......それだけか?」
「うん!」
エリオスはなんて無欲なのだろうか?
そんな事で満足するものなのか?
「......そういう事なら、ほら。」
私はポンポンと膝を叩く。
するとエリオスは顔を真っ赤にして固まった。
「ほ、本当にいいのかい?」
「?何をそんなに躊躇することがある。......早くしないと私の気が変わるかもしれないぞ?」
「!そ、それは嫌だ!!」
エリオスはいそいそと私の膝に頭を乗せた。
「ハァ。......最高」
「そうか」
そして私はエリオスの頭を優しく撫でた。
「こうすればよいのか?」
「っ......!!」
「気持ち良いか?」
「......う、うん」
そんな私達を少し離れたところでセラフィンとヴァルクが見守っていた。
心なしかヴァルクから黒いオーラが見えるのは気のせいであろうか??
「......ヴァルク。どうかしたのか?」
「......何でもありません」
「?そうか」
何故だかヴァルクが拳を握ったように見えた。
......気のせいであろうか?
「そう言えば、エリオス。先程はなぜあんなに顔を赤くしたのだ?」
「......」
「熱でもあったのか?」
「......君は本当に鈍いね、レヴィ」
「?」
私は訳が分からずただただ首を傾げるのであった。




