7.夏休みということは
それから数週間が過ぎ、期末テストを終えあとは夏休みを待つのみとなった。
夏休みかー、しばらく花森さんとも会えなくなるってことか。
「太陽悪いな、今年の夏祭りは一緒に行けねーわ」
とドヤ顔で和希が言ってきた。
この町で一番でかい夏祭り
夏休み初日の恒例イベントだ。
「はいはい、わかってますよ」
「まぁまぁ、そんなに拗ねるなよー」
「拗ねてねーわ。そもそも、俺人混み嫌いだし」
「またまたー強がっちゃって」
そんなうざい和希をスルーしながら俺は帰宅した。
「やだーお祭り行きたいー」
玄関の扉を開けると、
家の中から大声が聞こえてきた。
妹の葉月だ。
「あ、太陽いいところに帰ってきた。あんた今年の夏祭り、葉月も連れて行ってあげて」
「え?いや俺祭り行かないし」
「そんなこと言わないでさ。お母さんその日用事があって行けないのよ。お友達も都合悪いみたいで、葉月1人で行くって聞かないの」
葉月はまだ小学4年生。
一人で行かすのは確かに心配だが
「お兄ちゃんおねがーい」
と必死に頼まれて渋々了承してしまった。
なんだかんだ妹には逆らえない自分がいる。
終業式の朝
「明日から夏休みだねー大空くんどこか行ったりするの?」
とな花森さんがワクワクした様子で聞いてきた。
「んーそれがさー明日妹を夏祭りに連れていくことになってさ。めんどくさいんだけど」
「えーいいじゃん」
「妹の面倒みながらじゃなー」
「とか言って大空くん妹に甘いよね」
「い、いやそんなことは、、、花森さんは行かないの?」
「行くよー友達と。会えるかもね」
と笑う彼女の笑顔にドキッとしてしまった。
ちょっと祭りが楽しみになってきたかも。
翌日、母に浴衣を着せてもらいハイテンションな葉月を連れて、夏祭りへと向かった。




