86 自称友人 上
楽しい物語になるよう心がけています。
どうぞ最後までお付き合いください!!
アシュレイから土砂崩れで道が寸断されたと伝えられ、ブリシア公爵夫妻はショックを隠し切れない。
――――やはり、神は私たちを許してくれないのか・・・。
嘆く夫人、黙り込むブリシア公爵。アシュレイは打ちひしがれる夫妻を見て、切ない気分になってしまう。
「父上、母上、気を落とさないで下さい。アリアドネが来れなかったのは天災が原因なのですから」
ジョナサンは二人を慰めの言葉を掛けていた。
――――そこに一人の女性騎士が現れる。
「失礼します」
彼女はドラクロア帝国、第二騎士団に所属しているポーリア・ウェイバーだ。ポーリアは場の空気を読み、アシュレイの側に来てヒソヒソと小声で話し掛けた。
「閣下、少し宜しいですか?」
アシュレイは返事代わりに頷く。
「ジャイル王子殿下がお見えになりました」
「えっ?」
「いかがいたしましょうか?」
ポーリアはアシュレイの顔を覗き込む。
「(ただでさえ面倒な状況に陥っているのに・・・。このタイミングで、あの厄介な王子が登場するなんて、ツイてなさ過ぎる)」
「――――はぁ~」
アシュレイはため息を吐く。
「あのさぁ~、一応責任者なんだろ。さっさと指示を出せよ!バカ兄貴!」
「ポーリア、口が悪過ぎるぞ」
皇家と血縁のある公爵家の一つ、ウェーバー公爵家には三人の子がいる。アシュレイは長男でポーリアは長女。歳はアシュレイの一つ下で、来月十九歳になる。また、三番目のフォリー(十三歳)は『ピオニーの妖精』という二つ名をもつ美少女だ。
ポーリアはペロッと舌を出した。
「(こいつ、全然反省してない・・・)」
「で、どうする? 追い返す?」
「お前・・・、相手は他国の王子だぞ。はぁ~~~ぁ、仕方がない、俺が行く」
「よろしくお願いします!閣下!!」
悪態をついていたとは思えないくらいビシッと敬礼をキメる、ポーリア。
「(本当に調子の良い奴だな・・・。それで、こんな時にわざわざやって来たジャイル王子は一体、何の用事なんだ?)」
アシュレイは悲しみに暮れているブリシア公爵夫妻に、急ぎの案件で席を外すと伝え、部屋を出る。
♢♢♢♢♢♢♢
ブリシア公爵家の正面玄関前にゴテゴテの装飾付き馬車が停まっていた。ポーリア曰く、ジャイルは車内にいるとのこと。
「紋章なしでも、一目で王家の馬車と分かるぞ。不用心だな」
――――アシュレイはジャイルの従者に促され、キャビンへ乗り込んだ。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
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☆ウエーバー公爵家の三兄妹☆
長男 アシュレイは文官/銀狼に変身出来る。
長女 ポーリアは第二騎士団の団員。
次女 フォリーは帝国の貴族学校に通っている。美少女。
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