45 反省
楽しい物語になるよう心がけています。
どうぞ最後までお付き合いください!!
「お前はどうしてアリアの前でそういうことを平然と言うんだ! 少しは相手の気持ちを考えろ!!」
テーブルを破壊してもライナスの怒りは収まらない。
怒りをぶつけられたアシュレイは口をポカンと開けて固まってしまう。
ライナスの言う通りである。パシャの娘の前で無神経な発言を重ねてしまった・・・のだ。
(あ、あああ~、アシュレイ様が・・・!!)
顔色が悪くなっていくアシュレイをアリアドネは心配する。
「ラ、ライナス殿下、私なら大丈夫です! あ、あの、アシュレイ様もお気になさらず、真実を教えて下さりありがとうございました」
ライナスがギュッと硬く握り込んでいる拳をアリアドネは両手で優しく包み込み、必死に笑顔を作った。
―――執務室内のピリピリとしている雰囲気を少しでも和らげたくて・・・。
ここで、三人のやり取りを黙って聞いていたジョナサンが、アシュレイに質問する。
「ウェーバー公爵閣下、革袋に入れられた偽赤子の話は初めて知りました。どなたからお聞きになられたのですか?」
「大聖堂の教皇に教えていただきました。ブリシア公爵夫妻からこの件は口止めされていたそうです。今回はピートアイランド王国の第四王子ジャイル殿下の紹介状を持参したため、全てを教えて下さいました」
「――――そう・・・ですか」
愛娘パシャの不審死に加え、革袋に良く分からない肉を詰めて赤子の偽亡骸を作るなんて、あまりにも人を・・・、いや、命を冒涜している。
ジョナサンは養父と養母が想像以上に辛い経験をしていたことを知り、苦しい、悲しい、辛い、許せない等の様々な感情が湧いて来て、どういう顔をしていいのか分からなくなってしまう。
また、ライナスはアシュレイの口から『第四王子ジャイル』という言葉が出た瞬間、眉間にしわを寄せた。
「アシュレイ、お前・・・」
「大聖堂でしっかりと話を聞きたかったのでジャイル殿下に協力していただきました。勝手なことをして申し訳ございません」
いくらライナスの頼みだとしても、帝国の権力が届かない隣国の大聖堂へ突然、乗り込んだら、門前払いされて終わりだ。
だから、この判断は間違っていませんという自信が、アシュレイにはあった。
ライナスもこれが最良の策だったということは分かっている。だが・・・。
「あいつとおかしな取引をしたりしてないよな?」
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