白黒させる。
「・・・!」
クレアはいつも半開きの瞳を見開く。その後、すぐにいつもの半月状の瞳に戻った。
「ごめん姉さん。能力は血縁者は基本的に親と同じ能力に目覚めるはずだよね」
例えば、両親がラーメン使いであれば、生まれた子どもの
兄が醤油ラーメン使い、
弟が塩ラーメン使い
くらいの違いはあることにはある。しかし個性がある程度で、ラーメンであることには変わりない。チャーハンの子は生まれない。
では父がカレー使いで
母がクリームシチュー使いならどうか?
その場合であるなら、子どもはどちらにもなりうるのだ。
つまり、クレアがシチュー、チャクラバルティがカレー使いでも全くおかしくない。
「でもお父さんもお母さんも2人ともクリームシチュー使いだ。カレーの子は生まれるはずがない」
「も、もしかしたらチャックの能力はブラウンシチューなんじゃ。それなら個性としてありえなくない」
明らかにクレアの目は泳いでいた。
「こんなスパイシーな匂いのシチューがあるかよ! しらばっくれないでくれ!」
気づけばチャックは初めて姉に怒鳴り反抗した。
ハッとチャクラバルティはバツの悪そうな表情になる。
「・・・。ごめん姉さん。でもハッキリさせたいんだ。どんな事実でも姉さんは僕の大好きな姉さんだ。何か知ってるなら教えて欲しい。白黒させよう。カレーとシチューなだけに」
クレアは1つ溜息をつくと、目線をベンチにやった。これから長話になるのだろう。
「チャック、ちょっとだけ姉さんと思い出話をしよう。それを話したら、もう私はチャックの姉じゃなくなるから」




