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女神コンスルタのなんでも屋、下界支店!  作者: 兎夜 るびい
第一章 開店準備
16/27

15 双子の妹なんだが

「ユキネ様ですね、ええ。私フランシスカと申します。転生と転移の女神様にお仕えしております」

「えーと、はじめまして」

「早速ですが、対象は獣人の村の近くの山でひっそりと暮らしているようです。まだ夜は長いですから、今から向かわれますか?」

「寝込み襲うのかよ……」

「いや、相手は夜行性です」

「名前は?」

「フユネだそうです」

「フユネ、ね」


 ふーん。夜行性とかいるんだ。さて、行きますか。ようやくこれで俺TUEEEできるわー。


「さてさて、それじゃ、しっかり掴まってくださいね。ちょっと飛びますよ」

「あ、飛ぶんだ」

「はい、もちろん。ささ、行きましょうかね」



 果たしてそこには小さな木の家が建っていた。可愛らしいこぢんまりしたもので、庭には野菜が植えられている。野菜に見えないのもあるけど、うん、野菜に……違いない。


コンコン

「どちら様ですかー?」


 少女の声が帰ってきた。


「……あ」

「ひょっとして……ノックしたらサクッと開けてくれるとか、そんな甘い考えだったの?」

「いやー、そんなことないですよ、ええ」

「あのー?どなたですか?言ってくれないなら吹き飛ばしますよ?三十、二十九、二十八……」


 何その不穏なカウントダウン。フランシスカおばちゃんは冷や汗を垂らしながらニコニコしてる。何とかしろよ……。


「何か上手い言い訳ないの?」

「えーっと」

「二十、十九、十八、十七」

「あー、私フランシスカと申します、天使取締役をしておりますー」

「宗教の勧誘は受け付けませーん。十、九、八、七」


 使えないなあこのおばちゃん!


「えーっと、宗教とかではなくて……」

「しつこい!馬鹿ばっか言ってんじゃないよ!はい三!」

「夕凪冬音、口癖は『馬鹿ばっかり』。特技は本の速読、そしてシスコン」

「……へ?」


 カチャリと戸が開いて、狐耳の付いた金色の頭がひょっこり現れた。澄んだ赤の瞳をぱちぱちさせてこちらを見つめている。今のあたしと同じくらいかな?たくさんの尻尾がわさわさしてて、自分の色違いを見てる気分だ。


「久しぶりねえ冬音。大好きなお姉様にいきなりぶちかまそうなんて、どういう了見なのかし―――」

「qくぁ雪姉様ぁうkぁあああ!」

「ごっふうううううう!!」

「ぁああん、お会いしたかったですううううう!」

「ちょ、待て、死ぬ、ちょ!」

「はぁあん、雪姉様あん」

「ぐぇっ……」

「……あら?」

「気絶しております」


 あら、じゃねえよ……。



「雪姉様、すいません。少しはしゃぎすぎてしまいました」


 気を取り直して冬音宅。ハーブティーの香りが木と調和する。


「ったく、あんたも変わんないわね」

「本当に辛かったんですよ?雪姉様が亡くなった時は悲しくて、本当に、もう……」

「だーもう、過ぎたことでしょうが。全くもう、泣くんじゃないの」

「雪姉様がいない世界なんていらないって思ってっ……だから、フユは、自害しました」

「は?」


 今何て?今の流れでさらっと言われるとこえーよ?泣き腫らした目でしかしドヤ顔で、冬音が言葉を続ける。


「だって雪姉様は、世界一運を信じ、運を愛し、そして運に愛された人ですよ?過労死とかありえないじゃないですか。絶対にどこかで生きてると思ったんですよ。だったら手っ取り早いのは、自分も後を追うことじゃないです?なーんて、馬鹿ばっか言ってますね?フユ」

「本当に馬鹿よ」

「えーっと、本題に入っていいですかね……?」


 あ、忘れてた。


「いたんだ、フランシスカ」

「いましたよ……」

「つーか、うちの妹ならもー良いわ。悪用なんてしないでしょうし」

「?何がですか?」

「ちょっと失礼」


 鑑定。


NAME:フユネ・ユウナギ

SPECIES:ハーフエルフ(狐獣人)

AGE:10

LEVEL:unknown

LUCK:∞(限界突破)

JOB:全てを極めし者Lv1 転移の女神の使徒Lv10

HP:9999999999999999

MP:9999999999999999

SKILL:アイテムボックス 鑑定 神々の寵愛 転移の女神の加護 戦闘の極意(以下極意類略)


 元双子の妹なのにこの差よ。


NAME:ユキネ・ユウナギ

SPECIES:ハーフエルフ(狐獣人)

AGE:10

LEVEL:15

LUCK:unknown

JOB:村人Lv3 農家Lv3 狩人Lv3 巫女Lv10 魔法士見習いLv3 【神に抗う者Lv1】(隠蔽済)

HP:200

MP:105

SKILL:アイテムボックス 鑑定 解体 隠蔽 神々の寵愛 【邪神の寵愛 邪竜の寵愛 邪竜の加護】(隠蔽済) 運の女神の加護


 何か知らん間に色々増えてるし……。

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