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ナナイロシチヘンゲ  作者: タイヘイタ
1章:生存権の確保
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ドンッと何かが落ちる音で目が覚めた。木の外からは雨の音が聞こえてくる。音の感じから豪雨なのが分かる。


外を見ると想像以上の豪雨だった。まさにバケツをひっくり返した様な雨。雨粒が見えない。昨日は全くそんな様子は無かったのに。


コレでは昨日に計画していた人里探しは延期するしかないな。あぁ~あ、残念だなぁ・・・本当に探そうと思っていたんだけどなぁ・・・


幸いな事に食べ物はある。今日は1日引き籠もることにしよう。うんうん。仕方が無い、仕方が無い。


そういえば、何にかが落ちた音がしたんだった。木から頭だけを出して辺りを見渡す。音の正体はすぐに見つかった。


すぐ近くに俺の二の腕と同じくらいの太さの枝が転がっていた。木に生えている枝が折れる程に雨の勢いは強いのか。恐ろしい。


なんとなく枝を拾う。生木は水分を含んでいるから薪には向かないと聞いた事があるから、コレで火をおこすのは無理だろう。


拾ったはいいけどどうしよう。何もせず1日を過ごせないからコレを使って暇を潰したいんだけど。良い案が浮かばない。


衝動に任せて行動するもんじゃ無いな。何かないか、何かないか。・・・そうだ。コレで観測の神とスキルの神の偶像を作ろう。


偶像と言っても円錐に球が乗っかった様な簡単な形になるだろうけど。刀じゃ凝った意匠は出来ない。


そうと決まれば早速始めようか。枝に拳を宛がい大凡の大きさを測る。うん、同じ大きさで2つ作れそうだ。


誰かに見せる訳ではないけど、観測の神とスキルの神に大きさの差があったら良くないだろう。多分。


刀で拳の大きさの目印を2本つける。両足の間に柄を刃が上になるように挟み込む。動かないように足に力を入れる。


目印を刃に宛てて転がす。何回も転がしていると段々刀が枝に食い込んできた。少しずつだけど。今日中に2つ作れるか怪しい。


不安になりつつも枝を転がし続ける。体感で30分経った頃に漸くパキッと小気味良いをして枝が分かれた。


疲れた。枝を転がすのは意外と楽しかったが、それ以上に刀を支えている足が辛かった。休憩したいがその前にやる事をやろう。


同じようにしてもう1つ切り分けた。よし、ちょっと休憩。刀を鞘に収めて足を思いっきり伸ばす。


偶像を作り始めた訳だけど俺は信心深い方では無い。むしろ、地球に居た頃は無神論者だった。


でも、この世界に来て考えは変わった。この世界には神がいる。それも身近に。声を聞いたのだから信じるほか無い。


神がいて大なり小なり助けられているなら、それの感謝をするべきだろう。感謝するだけなら偶像を作る必要は無いけど。


そこは、まぁ、時間の有効活用という事で1つ。それに、偶像があればより近くで見守ってくれている気がするし。


さて、休憩はこれくらいにして再開しましょうかね。刀でどこまで出来るか分からないができるだけ丁寧に作るようにしよう。


どんなに不格好になっても気持ちだけは込めて。

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