↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5月2日書籍版発売!!元・魔王軍の竜騎士が経営する猟兵団。(最後の竜騎士の英雄譚~パンジャール猟兵団戦記~)  作者: よしふみ
『迷宮都市オルテガと罪科の獣ギルガレア』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5235/5241

第四話    『迷宮都市オルテガと罪科の獣ギルガレア』    その千百八十七


―――我らがカミラにとっては、なかなか難しいハナシだったようだけれど。

カミラも必死に、学ぼうと努力している。

彼女なりの自覚の芽生えだろう、ガルーナ王国の王妃の一人になる女性だ。

ビジネスについても詳しくならなければならない、勉強あるのみだった……。




「確実にお金になるための材料があるから、それに……銀行がお金を貸してくれるというわけっすね。ソルジェさまが、キュレネイちゃんと『モロー』の銀行に行ったときも思ったっすけど。銀行って、儲かりそうな話題に弱いっすよね」

「そうですね。とくに『モロー』の銀行は、かなり強気な取引をしていました。ライザ・ソナーズが、貿易関連の新規産業に金を貸せと脅していたと」

「ふむ。それは、つまり……彼女の支配できる新しい帝国系の企業を、援助しようとしていたということっすかね」

「ええ。正しい見方です」




「なるほど。彼女は、とっても賢い女性じゃあったみたいっすね」

「善悪を度外視したとき、彼女は素晴らしい政治家ではあったのでしょう」

「評価はあちこちで高かったみたいっす。でも、敵には容赦はなくて……いや、そういう人物のほうが、政治家とか王族としては正しいっすかね?」

「時と場合による、としか」




「……ドゥーニア姫は、ソルジェさまの特許に集まって来そうな銀行に、興味があるわけっすね?」

「ええ。彼女のような人物なら、食いつくでしょう。『プレイレス』の銀行網に、介入するチャンスだと思ってくれるはず……ああ、もちろん、それは別に悪いことじゃありません。むしろ、政治的・歴史的に仲良くなれるはずのない我々のあいだに、妥協点を作るためには有効なんです」

「お金儲けなら、歴史的な経緯を無視できる……っすか?」




「そうですね。露骨に言えば。農民の皆さんの年貢を減らすことと、各地の余剰生産物の売買で領主たちが利益を産むためにも……『プレイレス』の銀行網は、非常に強い武器になります。一番、儲かる方法としては、『プレイレス』の商社に余剰生産物を売り渡すことだから」

「文明が、いちばん進んでいる土地っすからね。どこの町も大きくて、お金持ちは多い。なるほど、ドゥーニア姫は実利を重んじるお方でもあられるので……食いついて来そうっすね」

「はい。交渉を有利に、というか。交渉を確実に飲んでいただくには悪くない方法だと思います。私という、ストラウス卿の『特許管理人』を経て、ストラウス卿が築けるはずのビジネスの輪に、ドゥーニア姫自身の……イルカルラの利益を、ねじ込むために」

「やっぱり、銀貨三十枚では安すぎるっすね」




「いいんです。ストラウス卿の特許管理人になれたなら、それはとてつもなく光栄なことです。かりそめの役目であったとしても」

「いやいや、きっとかりそめには終わらないっすよ。もちろん、あなたがガルーナを選んでくれるなら、道は開くはずっす」

「はい。今は、その」

「ええ。戦に集中したいっすよね」




「そうです。そのために、身に着けた知識を使いたい……ドゥーニア姫との和解が成立すれば、『プレイレス』も北部山脈を越える通商ルートを使えるんだ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。